東日本大震災以来、我が家の屋上が手つかずになっていた。それというのも、なんとなく除染しなくては何もできないと思っていたため、手をつけるのが億劫になっていたのだ。震災当時、雨ざらしになっていた屋上プランターの土を計測すると、放射性物質の反応が出ていた。いつまでも、そのままにしておくことはできないと意を決し、プランターの土をホームセンターの土と入れ替え、グリーンカーテンを仕込むことにした。せっかくのツルモのは食べられるものにしたい。ゴーヤはたくさんできても食べきれない。キュウリなら、まだいろんな方法で食べられると思い、ゴーヤ2株、キュウリ4株仕入れてきた。
土を入れ替えて、プランターの土からどのくらいの放射線が出ているかを計測した。計測器は、「PKC-20.03 "Pripyat"」(プリピャチ PKC-20.03)。測定物を専用トレイに入れて100分、空の測定トレイを100分計測して、その差分を読む。(放射性物質に学ぶ。その一)プランターの土は「285.6」、空は「251」その差分に係数を掛けると1280.2Bq/Kgとでた。その物質が植物の生長に伴い、実にどれほど移行するかわからないが、なんとなくいやな感じだ。退職後、農園に精を出している知り合いがたまに収穫した野菜を持ってきてくれる。申し訳ないが、それらの野菜からは必ず放射性物質が検出される。スーパーなどで流通している野菜からは検出されたことは無い。震災以降、プロが気をつけて作っている農作物は比較的安全だと思う。一番厄介なのは、素人の日曜農園で収穫されたもの。念のため、我が家の小さな地面で父親が野菜を作っていたので、その土を計測してみた。なんとまあ。だ。1679.8Bq/Kgもあった。収穫した野菜も計測しなければならない。なんて世の中になったものだ。
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