クマコラム
19990421

最近、建築専門紙上では木造建築が大手をふるっている。
住宅建築専門誌では、一時のコンクリート打ち放しから、木造クギ打ちっ放しへと潮流がシフトしている。
それも銘木や銘木風のつきいた合板のような一見きれいで上品なものは少なく、よく言えばヒューマン・テック・ワイルド、悪く言えば安普請、藤森教授風に言えば野蛮ギャルド。
様々に板モノ、木モノ、が咲き乱れている。
コンクリートものも型枠に昔ながらの木の板を使い、つるつるの打ち放しではなく板板しい打ち放しコンクリートが目立つ。
専門誌上では、生活者のスタイルが見えない写真が多い。
生活風情よりは、設計思想を紹介することが専門誌の命題なのだが、美しく熟成していく将来像までは読みとれない。
木はやがてほっとくと土に帰ってしまうデリケートな素材だ。
じょうずに使わないと風情ではなく風化してしまう。
そんなきづかいがディテールをきめるキーになる。

▼ コメントする

▼ サイト内検索                複数キーワードは半角スペースを挿入