クマコラム
19990721
建築関係者の中で地鎮祭の意味を正しく理解している人はどれくらいいるだろうか。
有鹿神社(海老名)の式次第から。
「人間は自然のめぐみを受けいのちを維持しています。
山・川・草・木をはじめ、すべてのものはいのちの源泉です。
私達は、これらを神の現れと信じ、崇拝しています。
私達は、生かされていることを喜び、感謝の祭りを行います。
ところでこの敷地は、皆様の所有する土地です。
しかし、心の世界では異なります。
この敷地には、もともと、その持ち主である「大地主神」(オオトコヌシノカミ)様がいらっしゃいます。
私達は、昔から土地に建物を建てようとするとき「地鎮祭」を行ってまいりました。
この土地に関わる神様をお招きし、御挨拶をします。
「こういう理由で建物を建てますので宜しくお願い申し上げます。」
「お許しをいただきましてありがとうございます。」
このような祭りを行うことによって、神様のご加護を受けることになります。」
神の現れとか心の世界とかでてくると、ん?ややぁ?と思ってしまうが、見聞きするものだけが全てではなく、目に見えないものの存在やありがたみを真面目に感じたいとも思わされる。
姿形があってもそこに心がないと伝わらない。
やはり、終の棲家にするのであれば、神々の棲む家になってもらいたいのだ。
ヘビや蜘蛛と一緒に。
今日の神主は「うまいな」とか「へただな」なんてつぶやいていないでしっかりと目に見えないオオトコヌシノカミに祈ることにしよう。これからは。
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