クマコラム
19990922

今「いい家がほしい」という本を読んでいる。
人の悪口を聞くのはつらい。
それも自分のいっていることを正当化するために他の人を悪者にするなんてもっとたちが悪い。
家を建てようとしている人であれば、かなりの人が読んでいるらしいと聞いたので読んでみている。
でも、なかなか進まない。
気がついたときに読もうと努力しているのだが、気持ちが入っていかない。
理由は、他の工法や他の人の考え方を批判するからだ。
それも自分の考え方をもっともらしく正当化するために批判するのである。
勧めている工法や考え方は、よいと思う。伝えようとしていることはいいことなのだ。
ただ、読み進む気になれない。
だから、半分くらいしか読めていない。
その本にもそれらの本にありがちな落とし穴が大きく空いていた。
「この工法であれば大丈夫」「こんなつくりかたをしているのであなたの家はもう安心」というような営業トークが全編にちりばめられているのだ。
すまいづくりとはいったい何なのだろう。
いい工法やいい素材を使えばもう大丈夫なのだろうか?家族が幸せになれるのだろうか?
すまいづくりに一般解はない。それぞれの思いやライフスタイルは、皆バラバラなのだ。
となりの人を見て、うらやましがり、それをまねるような暮らし方をしている人はもういない。
みなそれぞれの生き方や暮らし方を求めているのだ。
自己が確立している欧米では、住宅産業なる企業が存続し得ないらしい。
昔、積水ハウスがドイツに進出したがすぐさま撤退している。
すまいはカタログ販売できないということなのだろう。
でも日本ではまかり通っているのが現実だ。

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