●1999.09.06
Hさんから土地の申し込みをしたとの連絡が入る。
銀行の審査用のプランをつくる。
三角形の変形敷地であるが簡単にできる。
あくまでも審査用なのだ。
地下1階、地上2階建てのOMソーラーハウスのプランをつくる。
●1999.0909
銀行審査用のプランはすぐにできた。
あまりこだわらず、とっととつくる。
できあがったところで、「湘南台。木・風・犬の家」の見学会を共同開催したS建設に概算を依頼。
9/14に打ち合わせのアポを取る。
●1999.09.14
Hさんに簡単なプランと工事概算、設計料概算を提出する。
予算は、当初の想定を越えていた。
もともと、建築条件付きの売り建て分譲地の条件をはずしてもらった土地だった。
売り建ての建物は30Tで1500万らしい。
お客の顔を見ずにつくれば不可能ではない工事費であるが、しっかりと顔が見える関係ではなかなか成立しない数字だ。
提出したプランは、延べ床面積も10坪以上大きいが、予算も倍だった。
望まれている建物であれば当然の数字だ。
地下をつくることもあり、予算としては高いものでなく、順当な数字だった。
もともと、土地よりも建物にバランス良く予算を配分したいと言われていたHさんなので、その予算で銀行決済を仰ぐことにした。
●1999.09.15
Hさんから、FAXが入る。
昨日提案したプランをあれこれ検討したとのこと。
提案した構成は、1階プライベートルーム、2階リビング、地下1階書斎のプランだった。
都市型住居で密集している敷地の場合、2階リビングとすることで風や光などを取り込みやすくできるのだ。
ただ、この場合、子供室を1階につくることになり玄関から親の顔を見ることなく個室にこもることができる。
このことをプランニングの条件として最優先すると1階と2階が逆転する。
Hさんもこの点を考慮されたのだ。
しかし、都市型住宅地では日々の生活で外の視線を気にすることなく、風と光にあふれたここちよいすみかをつくるとなると子供のことは最優先条件にはなり得ないと考えられる。
正論を吐くと、子供の成長やコミュニケーションのあり方は、建物の構成に求めるのではなく、やはり日常どう子供と接するかによって解決していくべきだろうと考えるのだ。
所詮、子供のむずかしい成長期は小学校高学年から高校卒業までの6〜7年。
たった、その年数のために死ぬまで住むかもしれないすみかを決定づけるのはどうだろうかと考える。
ただ、考え方は人それぞれなので、議論が出つくすまで、クマの考え方は強要しない。
また、私の自邸が紹介された「健やかな庭〜新しい日本のガーデニング」(プレジデント社)を読まれ、第二のクマ邸をつくって欲しいとも書かれていた。
うれしい限りだ。
ぜひ、銀行審査が終わり設計を具体的にスタートさせたいと願った。
●1999.09.26
Hさんが考えている自分たちのすみかについての資料が届いた。
銀行決済が見えるまで、しばらくイメージのやりとりに終始する。
具体的なプランの検討は、それから一気に進めましょうとお話しし、まずは方針の整理をするために生活のキーワードをランダムに出していただくことにした。
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