３年前に一度食べてぞっこん惚れ込んでしまった。その後何度も訪れるも諸事情が重なり食べることができないでいた。今日やっと３年越しで幻の味にありついたのである。一昨年は、和歌山ラーメンにわいた年であった。その前の年にこのやまとのラーメンを食べていたので、和歌山ラーメンが物足りなかった。和歌山ラーメン以上にしっかりとした魚系ダシが効いているのだここのは。
ただ、今回は麺のこしがなくて、３年の間、やまとのラーメンが勝手に記憶の中で熟成してしまっていたようだ。もっと美味しかったはずだと思いながら「やはり、洋食屋のラーメンなのか」とガッカリしそうになった。
開高建がロンドンに行き、フィッシュ＆チップスを食べて、「昔は、もっとうまかったんだけどねぇ。記憶の中で美化されてしまったんだろうかねぇ。これをヌードまみれのエロ新聞に包んで、冷めないようにしてテイクアウトして食べるのが、うまい食べ方なんだ。」
それを「知恵の悲しみ」というのだと建さんは教えてくれた。
うまいものを食べ続けると記憶が現実に追いついて行かなくなるということだろうか。
追記：その後も機会があるたび「やまと」に行っている。
やはり、ここの店は飛び抜けて個性が強い。魚ダシたっぷりで濃厚な味。
岡山でもこのような味を出す店は他にない。
東京新橋に「岡山ラーメン」という店があるが、全然違う味。
（goron 2005.05.13）
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