●1999.11.18

只見に泊まった。
前の晩、突然、Hさんの新居に栗の大黒柱を使おうということになった。
そのためにこの日は、材料を求めて栗林に行くことになった。
吉津さんとHさんとクマの3人で栗林に入っていった。
よく手入れされているその栗林は、45年ほど経っているらしく、奇しくもHさんと同じ樹齢ということだった。
なにか因縁めいたものを感じながら、素直で良く育っている栗を探して歩いた。

hdocuk1.jpegよく手入れされた栗林。男3人、栗の木を求めてさまよう。

hdocuk2.jpegこれがいいとおもむろにスプレーで「H」と書き込む。
何の躊躇もなく、さっさと書いていく。

hdocuk3.jpeg記念撮影をパチリ!
もう一本、探すが最初のモノよりなかなかいいものがなかった。

hdocuk4.jpeg結局、はじめに見つけたものと赤い糸が結ばれていたようだ。
10M以上はある見事な栗の木をゲットした。


只見をでて、帰る途中解体民家の古材を扱っているという「古木屋」に寄った。
古材も使ってみたいというHさんと立ち寄り、下調べをした。
少し、風邪気味で熱があるという主人に無理を言い、おもむろに現場用のブルーシートがかぶせてあるだけのストックヤードに連れていってもらった。
ごちゃごちゃと解体材が積まれているだけなので、様子は今ひとつ分からなかった。

「他には、何があるんですか?」と聞くと雑然とした物置小屋の中に通してくれた。
大地震でもあったかのような、ごちゃごちゃがらくたハウスの中には、古い物がてんでばらばらに詰め込まれていた。
「もしや....自在鈎」と思い、目を凝らした。
「おおぉ!」やっぱりあったのだ。
シンプルで魚なんてついていないものをここ2年ほど探していた。
どっこらしょと他のものをかき分けて、手にするとしっかりと値札がついていた。
うれしさのあまり、値切るのも忘れて、1万5千円を支払うと、熱のせいで不機嫌だった主人もうれしくなったのか、急に愛想が良くなった。

というわけで、Hさんは大黒柱を手に入れ、クマは自在鈎を手に入れ、収穫ある東北の旅は終わった。


hdocuj.JPGしっかりとクマハウスで使われている自在鈎。
(フックしか見えないが)

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