●1999.12.14

第6案を前に打ち合わせを始める。
収納の問題、和室の問題、有機的な全体のつながり。
当然、薪ストーブの問題などなど。
ほぼ、基本的なことは解決していた。
盛りだくさんなプランとなるが、方向性は決まった。
しかし、予算は限られているので、これから広げに広げた夢を現実のモノとしていくための作業をしなければならない。
実は、ここからが大きな大きな峠を登るための急坂となるのだ。
ひっそりと心臓破りの坂が、二人三脚組を待ちかまえているのだ。

いままで、平野さんが足で探してきた各施工業者に概算見積を依頼することにした。
合計4社に説明するための資料をつくり、年明け早々平野さんに確認してもらうことにしてこの日は終了。

第6案、縦構成(基本計画最終案)
                       /
              OM集熱屋根  / |
                   /   |
                 /     |
      |屋上テラス   /    ロフト|  屋上
      | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|   ̄ ̄ ̄|
      |     |    |     |
      | 主寝室 | 和室 | 子供室 |
      |     |    |     |  2F
        ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        |        |2階床収納| M2F
        |   吹抜   |     |
  | テラス |        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 囲炉裏の間   食堂 台所|
  | 車庫  |              |
  |     |薪ストーブ土間       |  1F
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄
        |       |      |
        |  書 斎  |ユーテリティ|
        |       |      |
        |_______|______| B1F

●1999.12.21

12/16のクマコラムで「私は、屋上庭園をつくりつづけるのだ」という話しを書いた。
そのコラムを平野さんが読まれ、クマの屋上緑化にかける意気込みを感じたので「是非我が家にも、屋上菜園を!」というメールが入っていた。
うれしいことである。
しかし、薪ストーブと同様、考えられる問題点とその対策をしっかりとお伝えしておく必要があった。
それを了解の上、それでもぜひ!ということであれば、是非やりましょう、では次回にそこら辺のお話もさせていただきます、とメールを返信しておいた。

すまいづくりは、インフォームド・コンセントが、基本なのだ。
『しめしめ、これを使うと安くできるぞ、でも建て主にはだまっとこ、だって予算がないんだもん。』
ってのは、もってのほかである。
なぜ、そこにローコストのモノを使うかしっかり伝え、了承のもとつくっていくのが、基本なのだ。
少なくとも、それを全うしないと設計者が居る意味がない。
工務店のそこら辺をしっかりチェックするのも設計者の仕事である。

〜1999.12/16のクマコラム
おめ〜らっ!これ以上近づくとただじゃおかね〜ぜっ!死人がふえてしまぅあ〜!(椿三十郎)
じゃあな!あばよっ!(用心棒)
どですかでんでん!どですかでん!
BS2の黒沢映画にはまっている。毎日、たのしみなのだ。
人間の弱いところ、強いところ、人間愛が描かれているのだ。
強いものだけが、生きているのではないことがよく伝わる。
それと、ビジュアルがとても新鮮だ。
こびることなく、独創性があって、引き込まれていってしまう。

ひとりの人間の苦悩の末に完成された芸術性、いや監督のわがままさがよく伝わってくる。

20世紀、ビートルズの次は黒沢明なのかもしれない。
人間愛なのだ。

共通視点は。

21世紀は、愛が地球を救うのだ。
未来を引き継ぐための子供達への愛が。
屋根に土をのせることをためらってはいけない、恥ずかしがってはいけないのだ。
ひとつの家の屋根に緑がのることが地球を救うのだという思いを新たにして苦悩し続けたい。

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