●2000.04.07

今日は、地鎮祭だ。
3月のはじめ、プランも予算も悶々としている中で、地鎮祭の日取りだけは決まってしまった。
というのも、平野さんのお知り合いで神主さんがいらっしゃり、その方の都合が、割と詰まっているとのことだったので、一ヶ月後の日取りを決めていたのだった。

0407_1.JPG

0407_2.JPG地鎮祭の日取りを決めるということは、着工の日を決めるに等しかった。
予算とプランが・・・・・・・・
困ったもんだが、やるっきゃない!とおもいつつ、この良き日を迎えてしまった。

大元の請負業者であるY建設工業と平野さんは、まだ、請負契約を結んでいない。
予算が確定しないからだ。
「うへへへ、請負契約をする前に地鎮祭をやったのは、はじめてですね〜」とY平野さんは、さわやかに言った。
それでも、Y建設工業の参加者は、Y平野氏をはじめとして、江藤ハリキリボーイ、K工事部長、てもとと大勢でやってきて、「気持ちは、はいってるぜ!」と意気込みを見せていた。
しかし、K工事部長が(まだ、契約していないんだって?!、だいじょうぶか〜?)とひそひそ声で、Y平野氏に耳打ちしているのを聞き逃さなかった。

今日の地鎮祭を取り仕切る神主さん、まずは神社から持ってきた水でお清めをと参加者全員の手を清めることから始まった。
もうずいぶん地鎮祭を経験してきているが、はじめてのお清めだった。

地鎮祭が始まり、「うを〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」と土地の神様を呼び、「かしこみかしこみ〜〜〜〜」とやると、天気の具合が、晴れたり曇ったり、そして晴れたりとめまぐるしく変わった。
神様がおりてきたんかいな〜、と思っているうちに無事終了した。

そのあと、建物の配置を決めるために、敷地内を行ったり来たり、せこせこ動いて、建物の建つ場所を決めていった。

●2000.04.10

もう、今すぐにでも工事は始まろうとしていた。
でも、お金が決まっていなく、工事をやろうにもできない状態でいた。
今日は、最終決着をつけるべく、Y平野氏と当事務所で打ち合わせることになっていた。
いわゆる、天王山の戦いなのだった。

午後1:30打ち合わせスタート。
単価的には、百円、五十円を詰め寄っていった。
「うひゃひゃ〜、佐山さん、原価知ってるからね〜〜〜」といいつつ、フェアに単価を切りつめてくれるY平野さん。
「造作材は、素朴でシンプルな杉を使い回して〜」
「おおお〜〜〜〜、ずいぶん違いますね〜〜〜」
「っていうことは、大工さんの手間をもうちょっと〜〜」

もとえ、佐山の場合、材料を質素にした分、大工さんに手間を回すのが通常のやり方。
構造材と造作材の材料費と大工手間が等しいのが通例・・・
ん〜〜〜〜ん!よっし、ここは大工さんの手間は見送り!そのまま!
「でも、端数だけ切ってね!」

という延々たる繰り返しの中、少し着地点が見えてきた。

ふう・・〜!と決まりが着いたのが、午後8時頃。
もう、くたくた。
でも、とりあえずの目標数字に近づいたことで、よしよしと解散した。

●2000.04.13

元請け業者が、契約していないのだが、現場は始まった。
地下請負のヒガシカタ組が現場に乗り込んだからだ。
地下工事をやるための山止め工事が始まった。

今回は、施主の平野さんが、分離発注することを私が提案した。
地下工事のヒガシカタ組は、自社で地下工事に関する保証をしっかり持っていた。
ということは、地下だけを分離発注しても、素人である平野さんが安心して発注できることでもあるからだ。
分離発注すると、経費が浮くのだ。
仮に500万が、地下工事だとすると、元請けの下にはいると、少なくとも500の1割、50が元請けの経費に計上されてしまうのだ。
50をダウンすることは、このごに及んでかなり難しい。
しかし、発注者である、平野さんにリスクが大きくかかってくるのも事実だ。
二つの業者に不利益が発生した場合、それを仕切り、工事を円滑に進めていかなければならない。
まあ、それは代理人の私がやることで、解消させることはできる。
それも、目に見えない代理人の役割なので、コスト削減のために、ひと肌もふた肌も脱ぐ覚悟はできている。

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