クマコラム
20000518
昨夜、久しぶりにYさんから電話があった。
Yさんは、昨年の今頃、当HPの「五郎の生きざま、セルフビルドプロジェクト」というページの主人公だったのだ。
「資金も足りないし、3人の息子達と力を合わせてみたいし・・・・だから自分たちで家を造ってみたい・・」
そんな意気込みをしっかり感じたので、「では!」とスタートしたプロジェクトだった。
難航した。
平面図を前に打ち合わせしても、仕事への不満とか、これからの生き方とかそんな方へ話が行ってしまう。
それでも、予算を把握するためには、プランをまとめなければならない。
プランの話になっても、Yさんがぐっと中に入ってこないのが、ひしひしと伝わる。
話は、自分の生き方・・・・・。
今回の家を建てる真の目的は?と聞くと、「あと数年で巣立っていく、息子達に子供部屋をつくってやりたい」ということだった。
当時拝見しに行くと、6畳に3人の息子達がたこ部屋状態で使っていた。
確かに、すごい状況なのだった。
しかし、具体的な話になると、自分の生き方への疑問が吹き出してくるのだった。
現在使っている住宅ローンの切り替え期限内に勝負しなければならなかったのだが、プランが進まない。
息子達へ子供部屋を与えたいは建前で、自分の生き方をリストラしたいのだろうと勝手に悟った。
「自分の生き方、身の振り方を一度整理し直して、お金を貯めてから、もう一度やり直しましょう」と直訴した。
それで、プロジェクトは中断した。
昨夜、「Yですけれど、覚えてらっしゃいますか・・」
「あ〜〜〜、どもども、元気ですか?」
「今日、上棟しまして・・」
「ん?・・・・」
「佐山さんに突き放されたあと、いろいろと考えて、試行錯誤しながら、やっと始めることができました。あのころは、佐山さんに甘えていたのかもしれません。」
「そーですか!それはよかったですね!やりましたか!それで仕事は?」
「いや〜、○△□の件が、今忙しくててんてこ舞いですよ!」(声に張りがある。)
「それはよかったですね!」
「電話したのは、佐山さんからいろいろと教えてもらったことが今の状況までたどり着けた大きな要素になっているので、是非、その報告とまた一緒に飲みたいと思って・・・」
「そうですか、是非是非、Yさんの生きざまを見せてくださいよ!現場で飲みましょうか?」
昨年の今頃の様子と違って、生き活きとして、前向きな姿勢がひしひしと伝わってくる電話だった。
それにしても良かった良かった!めでたし、めでたしなのである。
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