クマコラム
20000614

私と同じ7年前頃、一緒に独立した浜村君という旧友がいる。
彼は、別荘不動産、リゾート開発プランナー、マーケティングプランナーを経て、ベンチャー起業した。
バブルの頃、いろいろなプロジェクトで仕事を共にした。
同級生ということもあり、独立してからも、いろいろと情報交換してきた。

独立当初の会社名は、ニッチ・ネットワーク・リサーチ。
つまり、すき間をつないでビジネスに結びつけようという意味らしい。
一昨年ほど前に社名を更新した。
グローバル・ニッチ・ネットワーク=GNN。
すき間事業を地球規模でビジネスに仕立てようという意気込みらしい。
設立当初から、電話線を利用したビジネスの模索をやってきていた。
それと、東京でサラリーマンをしていたのだが、独立後は、どっぷり静岡の沼津に拠点を置き、地域の活性化に身を粉にしてきている。
バブルの頃、日本各地の元気のない地域に出向き、地域活性化事業の提案を続けてきた彼らしい、実践の舞台を沼津に据えたということだろうか。

地域との二人三脚は、変わらず続けているようだが、ビジネス内容は、少しづつシフトしていき、今は、インターネットをビジネスの中核に据えているらしい。
そんな彼の起業活動も5年をすぎて、大きな勝負に出たという便りをもらった。
大手コンビニが今秋からはじめるインターネット宅配を逆手に、地域の商店街の活性化を図ろうという狙いだ。
そのまま指をくわえていても、小さな地域商店街は、大手コンビニネットワークに全面包囲されてしまう。
インターネットビジネスを中核事業に据える彼は、地域商業の衰退に危機感が募る。
それとは無縁の地域商店主は、なんの危機感を持っていないかもしれない。
それは、インターネットの世界を知らないだけで、実質的な買い物の機会は、確実にネットにシェアされはじめている実体を体感する機会さえないからだろう。

地域のイチ商店の生き残る道は、個性的な特徴を最大限に売り込み、個性を磨くことだろう。
Y2Kで動揺した、昨年、広島にある自家発電装置をつくっていたイチ企業に世界中から注文が殺到したらしい。
私も、わざわざ、携帯用薪ストーブをインターネットで検索し、函館と新潟で製作していることを探し出し、購入した。
インターネット商売は、商圏の概念を大きく変えようとしている。
地域に住む人だけを相手にした商売は、おのずとパイが限られてくる。
しかし、インターネットでの商売は、パイは日本に限らず、グローバルに広がる可能性があるのだ。
ただ、ここで肝心なことは、しっかりとした本物の個性を打ち出すことと、顔が見える商売に徹することだろう。
名もない、イチ商店が世界に打って出るためには、世界に通用する商品と商売の熱意が画面から伝わらないと商売にならないはずだ。

ともあれ、沼津という地域で根を張ってがんばっている浜村にエールを送りたい。
「沼津発、世界へ!」成功を祈る!

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