●2000.08.13
窓上に丸太庇を取り付ける。
私が設計した建物には、必ず丸太を1/6にカットしたムクの丸太庇が付けられる。
開口部を雨から守るためという機能と堅く冷たくなりがちな建物の外装部にほっと一息抜けるような、木の暖かさを与えたいためである。
板金屋さんが庇のうえをカバーするガルバリウム鋼板を加工する。
何人もの職人さんの手仕事で現場は進んでいく。
丸太庇は、工場でつくられた庇では出せない職人技で仕上げられていく。
●2000.09.13
外装の下地が出来上がる。
これに色と素材感が加えられて、全容が現れてくる。
仕上げの色サンプルをつくり見比べる。
平野邸は、太陽の光線のあたり方、天候の具合で微妙に表情が変わる「くしびき仕上げ」を選択した。
近寄ると繊細な仕上げだが、遠くから見るとダイナミックな、二面性を持った左官仕上げとなる。
大いに悩むところである。
自分の好みだけではなく、周囲との調和、個性の表現。
結局悩んで、白に近い淡い土色を選択された。
竣工へ向けて、いろいろな場面で、人の手が加わる。
地下の浴室の高さを出している。
●2000.10.17
タイル工事。
私の設計するすまいは、内装工事が少ない。
大工さんの仕事が片づくとほぼ完成なのである。
とはいうものの、大工さんの工事が多いのも事実。
この状態で、完成間近なのだ。
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