現在設計中のある建て主から、是非ステンレスキッチンをオリジナルオーダーで造りたいとの依頼があり、業界では有名な東京下町にある「辰巳工業」を訪ねた。
その時の模様をレポートする。
『建て主から、是非、辰巳工業で造りたいとの依頼があったのですが、どのように進めたらよろしいでしょうか?』とメールを入れた。
2〜3日して社長から電話が入った。
予定を調整して、まずは辰巳工業を訪ねることにした。
仕事で初めてお付き合いする場合、可能な限り相手先を訪ねることにしている。
人となりや、仕事に対する情熱は、電話だけではわからない。
まして、メールだけでは全くわからないのだ。
だから、できるだけ時間をやりくりして、その現場に出向き匂いを感じることにしている。
ついでに、こちらの人となりや情熱も伝えられれば、一石二鳥なのである。
斉藤社長。私の名刺に書かれている「薪ストーブの会」に興味を示し、時計型薪ストーブや犬連れキャンプの話題で1時間は盛り上がる。社長もたき火&犬が大好きな人だった。やっぱり、逢わなければわからない。
ステンレス加工工場の様子。
ステンレス加工の現場は、初めて訪ねるが、鉄工場に比べて、音が少なく静かな現場である。
黙々と製作に取りかかる。
一品一品手作り製作なのである。
若い職人さんの割合が高い。
工場特有の3K(暗い・汚い・きつい)のイメージが全くない。
シンクはプレスによる加工ではなく、基本的に曲げと溶接によるとのこと。プレス特有の板厚のムラがないようだ。
すべて、曲げと溶接による。
オリジナル・オーダーでいかなる加工にも対応するとのこと。
使い勝手や寸法・仕上げなど、それぞれの現場に応じて図面通りに仕上げていく。
単身者のミニキッチン用に試作されたもの。
シンク内部は鏡面仕上げ。
天板はバイブレーション仕上げ。
溶接でみごとに一体化されている。
柱脚に引き出しや面材加工の取り合いがないタイプは円柱タイプがコストは安価とのこと。(写真右側)
引き出し内部もステンレスで加工されたモノが、標準仕様。
集合住宅用など、コストを抑える場合は引き出しトレーがプラスチック仕様となる。
木部の面材は、積層合板。
木口は積層部分が見えるが、全体がシンプルなので全く気にならない。
質実剛健な面構えは、華美に装飾されたそれよりは、真に美しいものである。
すっぴん美人である。
辰巳工業 御中
初めまして。私はキッチン、他住宅設備関係の仕事をしてい
ます。この度、お客様より御社のシンク・周辺天板を購入
したいという希望がありまして お取引させてもらう事が
可能かお尋ねします。内容のご相談や、どういう形で
すればいいかお返事下さる様お願い申し上げます。
アキシステム 清原
清原さま。
佐山と申します。
辰巳工業への連絡先は、私宛のメール(m.sayama@mac.com)に連絡いただければお知らせいたします。
また、Webサイトもあるようですので、そちらから直接アクセスいただけると連絡もらえると思います。
エンドユーザーからの問い合わせにもきちんと応えてくれると思います。
問い合わせありがとうございました。