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「湘南国際村。木・風・緑化格子のある家」
平成15年度 第48回神奈川建築コンクール 住宅部門奨励賞受賞

県内の建築物の質の向上と健全な都市の発展に寄与することを目的として、昭和31年から行われている伝統あるコンクールです。前身は、昭和 28年に横浜市の提唱により実施された横浜市建築コンクールであり、当初は戦後復興促進という目的も持つものでした。その事業を引き継ぎ、神奈川県及び横浜市、川崎市などの各市による共同主催で、第1回神奈川建築コンクールが昭和31年に行われました。その後、主催は県及び12市に拡大し、また関係団体の協賛・後援も得て今日にいたっています。

神奈川県ホームページ内「神奈川建築コンクールとは」より抜粋


2002年春に竣工した「湘南国際村。木・風・緑化格子のある家」が、平成15年度神奈川建築コンクール奨励賞を受賞しました。
マスコミなどの正式発表は9月19日ですので、少々フライング気味ですが、お知らせいたします。
本コンクールは冒頭の紹介文にあるように、健全な街づくりと建築の質の向上に寄与したとして、建て主、施工者、設計者の3者が表彰されます。
3者三つどもえで格闘した結果が、公に評価されるのは、とても喜ばしいことであり、今後のバネにしていきたいと思っております。

このすまいは、ハードとしての質の高さもさることながら、地域貢献を念頭においたプロセスにも評価を受けたと自負しております。
可能な限り身近な材料と職人さん達で造り上げることによる、地域経済への貢献、地域山林環境への貢献をそのプロセスに織り込んでおります。
このすまいは、我々が「近くの山の木で家を建てよう」と取り組み始めた第1期のすまいにあたります。
そのプロセスの一部をここの紹介いたします。


[2005.05.28]追記:
平成16年度の神奈川建築コンクールの応募要項から「県産材使用の有無」が追加されました。
この作品の受賞が引き金になったとしたらとても喜ばしいことだと感じています。
地道な設計活動が評価されると共に、設計活動を通じて社会へ貢献できたことに誇りを感じています。
多くの建て主の理解が得られ、設計者、工務店も神奈川県の経済、日本の経済を足もとから豊かにするために行動を起こすきっかけになってほしいと心から願ってやみません。
それは、めぐりめぐって地域生活者である我々が豊かになることにつながるからです。


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雪の降る東箱根の山に入る(2001.01.15)


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木の素性、周辺木への影響等を吟味して倒される(2001.01.15)


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葉枯らしを経て、建材に生まれ変わるのを待つ。(2001.01.15)


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葉枯らしの状況を見に行く。(2001.03.03)


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現場では地鎮祭が執り行われる(2001.04.22)


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大工の棟梁が下小屋で材料刻みの準備を始める(2001.07.20)


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現場は地下のコンクリート工事の真っ最中。(2001.07.01)


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最高に暑い夏の一日。木を受け入れる準備が進む。(2001.07.20)


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葉枯らしが終わった材料が製材所で粗挽きされる。(2001.07.25)


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大工によって建材としての命が吹き込まれる。(2001.08.07)


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眠りから覚めた木々が建材として立ち上がる。(2001.08.31)


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産声を手助けする大工さんにも緊張感がみなぎる(2001.09.01)


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無事に第二の人生(木生?)がスタートした。(2001.09.01)


紹介していない多くの工程がありますが、これらのプロセス全てに評価をいただいたと思います。
今後も、命を吹き込むプロセスを大切にすまいを造っていこうと思っております。
関係者各位様、ありがとうございました。
そして、今後ともよろしくお願いいたします。

佐山希人(2003.08.31)

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