クマコラム
19990318
「木造の家が一件建って、三十人からの職人に仕事がまわります。伊勢の遷宮だって、二十年ごとに職人の仕事の伝承が行われる。そこが、一番重要なんです。」とある職人の言葉。
職人の仕事は、伝承が肝心なのかもしれない。
師匠から教わる。弟子に伝える。受け継ぎ伝えていくこと。
「いい仕事をしてますねぇ。」最近よくテレビで聞く言葉。「いいやり方を受け継いでいますねぇ。」ともいえるのか。
もう慣れてしまった「いらっしゃいませ。○△□へようこそ。」マニュアルで教育されている店員は、あたりまえだが心まで教育されてはいないようだ。
こちらが、支払うお金に見合ったサービスを気持ちよく感じることが少ない。
察するに、マニュアルは接客のお手本ではあるけれど、人生のお手本ではないのだろう。
人間には心がある。こころや魂は、自分でいれるしかないのだ。職人の伝承は、技術の伝承ではなく生き方の伝承なのだろう。
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