クマコラム
19990326

猫と犬では大きくちがう。
何が違うかというと建築用語に出てくる数である。猫の方が圧倒的に多い。

よく聞く犬走り。古くは、城の堀の内側を武者走り、堀の外側を犬走りといっていた。
今では、言葉だけが残り、建物のまわりのコンクリ部分を指すのに残っている。

犬矢来。京都の町屋で塀や建物の足元に割り竹を並べて弧を描くようにして打ちつけたもの。
これは、元来建物の土台を雨露から保護するためのもの。

犬釘。一度獲物をくわえたら離さない犬の習性を拝借した掴む釘のこと。

英語圏では、ドックレッグ。犬脚。
鉄砲階段に対して、いってこいの階段のこと。
折り返し階段のことを犬がお座りした格好に見立ててつけられたらしい。
今度から犬脚階段と図面に書こう。

図面に犬が走っていたり、猫が座っていたり、なかなか楽しく、味わい深い図面になりそうだ。

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