クマコラム
19990705

住宅メーカーは商品をつくる。
建築家は作品をつくる。
宮大工は家をつくる。

30歳の若い宮大工の言葉。
とlittle peach(うえはらさん)から聞いた。
住宅メーカーは今方向転換を強いられているらしい。
シックハウスの問題である。
現状のままで紛争に資金を投入するか、予防に資金を投入するか。
どちらが資金的に少なくてすむか真剣に検討しているとのこと。
視点がずれているように思うが。
着工件数では群を抜く住宅メーカーなのだから、現代住宅を日本の文化として高めるように資金を投入してほしい。
さっさとシックハウス問題なんて当たり前のこととして全面解決し、生活者の自己実現のためのすまいを日本の文化として高めていってほしい。
建築家や宮大工が住宅をつくるとき、自分をそれに全面投入する。
知識、技量、会話。
生き方がつくる物ににじみ出てくる。
すまいづくりは、三者のぶつかり合いだ。
三者とは、建て主、設計者、工事者。
顔がしっかり見える良好な関係が必要だ。
建て主も生き様をつくり手にぶつけてほしい。
そんな関係が、商品や作品や家ではなく、建て主に最もふさわしい『すまい』を造りあげると信じている。

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