クマコラム
19990706

お墓の図面と見積が送られてきた。
クマ家の父は次男なので父から新しい代を築くことのなる。

それも親戚一同皆北海道にいるので葉山でお墓を造ることになった。
以前お墓のデザインの打ち合わせをした。
日々、自己実現のすまいづくりを提言しているクマにとってお墓も一緒と考えた。
『外柵は、煉瓦で。墓石は、ごくごくシンプルに。まわりは、草木で覆って。』
『?????』石屋さんの目は点になった。
『それはやったことがないし、聞いたこともない。
 お寺さんにまわりの雰囲気を壊したら怒られる。
 やはり墓には、作法が...。親戚が見たら絶対怒ります。』
何故か必至に抵抗してきた。
持っている言葉を尽くして抵抗してきたのだ。
石屋に煉瓦はまずかったのか。
費用を押さえるのではなく、お墓にもクマのスタイルがほしかったのだ。
お墓を見て『クマの墓』とわかるようにしたいのだ。
石屋はなぜクマが煉瓦にこだわるのかを聞くでもなく、他と違うことが当然のようにいけないのだと力説してくる。
住宅メーカーの分譲地にログハウスを建てたいといっているようなことなのだろうか。
その後家族会議などで二転三転し、クマの妥協の末、まわりと同じようなお墓になった。
送られてきた図面をしみじみ見て、終の棲家になるのだろうかと不安になった。
どこかにお墓専門の建築家はいないのだろうか。
そして、しっかりと私の意見を聞いてくれて、なぜ私の考えるようなお墓がいけないのかを説得してほしいのだ。
いや、そんなお墓を造るならこんな墓地はいかがでしょうかと墓地から提案してくれるような、入り手の意見を具体化してくれるお墓建築家がいないものだろうか。
知っている方がいたらお知らせください。

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