クマコラム
19990708

日本人の一番落ち着くカラーコーディネートは?
和室であるといわれています。

昔ながらの和室を思い浮かべてください。
薄緑色の藺草でできた畳の床。
何も仕上げないすっぴんの木の柱。
地元の土でできた土壁。
紙と木でできた襖や障子。
杉板でできた天井。
ぐるっと見渡すとすべて天然素材でできています。
それらの色はとげとげしいものはひとつもなく、アースカラー(地球色)で構成されています。
ひとたび障子や戸を開け放しますと庭の緑や季節ごとに咲き違う花々のビビットな色が飛び込んできます。
鮮やかで目を見張るような色は旬が短いものです。
短いからこそ美しさが一層増すのだといえるでしょうが。
それは、生活空間にいっときの潤いを与えてくれる、無くてはならない生活脇役です。
最近、木造打ちっ放しの空間を多くの方に提案し、ご理解いただいております。
私の自邸もそれそのものですが、木は健康に優しい、地域に優しい、地球に優しい、とおひれはひれを付けて説明することができますが、なんと言っても、一番の理由は、落ち着く空間に仕上がることです。
素材感も卓越してますが、やはりアースカラーの色合いに大きな原因が隠されているようです。
ここだけの内緒の話ですが、日本を代表する非木造の住宅メーカーに勤める友人が自邸に遊びに来たとき「あ〜!やっぱり木の家はいいな〜!俺も住むンならこういう家にしたいな〜」と針葉樹合板でできた壁をしみじみ見ていました。

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