クマコラム
19990713

アメリカの建築家Frank Lloyd Wright のすまいは、ナチュラルな建物のより十分な環境対応的原則を具象化しました。

彼はその原則を、ナチュラルの中にあるすまいに住むこと、そして「地上にあって光の中に」生きるという風に心がけたのです。
彼の考え方は、有機的な建築ということでした。
ナチュラルの条件と共に機能する設計を意味するだけでなく、生きている有機体と同じようなひとつの有機的統一体であるという設計でした。(ナチュラルハウスブックより)
自然は人工よりも美しい。
その五原則。
『単純さ』すべての不必要な材料は一切捨て去り、それ以上追加するとも捨てることもないこと。
『正直さ』石を壁に貼って石造り風に見せることは知的表現ではない。
外部や内部の空間表現は素直な構造や機能の表現である。
『率直さ』複雑で回りくどくなく、細切れに分割された空間をできるだけ単純に構成することである。『経済性』安くつくることではなく、何事も無駄にしないで永持ちさせること。
『自然さ』自然に対抗してきた西洋人より、宇宙の神秘や大自然の力を受け入れてきた日本人の建築理念が自然である。(アントニンレーモンドの建築より)
レーモンドはライトの弟子であった。
二人ともビジネス的に日本と密接な関係を持っていた。
日本人の自然に対する考えたや建築上での取り込み方に大きな関心を持っていた。
生前、『自然と建築』の関わりを詩いつづけていた彼らの意思が今になって一般化しようとしている。
モダンまっただ中にあっては評価されにくかったことが今、思想の本流になってきている。
ただ、気づき、具現化しているのはまだまだ少数なのではあるが。

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