クマコラム
19991117

炭のはなしのつづき。

今、日本のいろいろなところで炭がつくられている。
バーベキュー用、料理屋さん用から建材用に至るまで使用用途は広範囲にわたる。
焼き物用としては、ガスに比べて中の心まで良く火が通る。
ガスは燃焼時に水を発生させるが、炭にはそれがないのでカリッと焼き上げることができるのだ。
建材用には、くず炭が適するという。
クマは解体された廃材を炭にしている業者からくず炭を安く仕入れて湿度調整材として使うこともある。
畑の土壌改良材にもいいという。

薪ストーブの燃える様子をよく観察していると投入した薪がいっとき炭になっていることがわかる。
薪に火がつき、燃えさかり、いったん炭に近い状態になって、おきになり灰に至る。
よく薪ストーブってカラダの芯まで暖まるっていいますよねと聞かれる。
クマはその理由は次のように考える。
炭火は遠赤外線を発していて、温度ではなく、人の体の中に進入してくるのだ。
そして、体の中の分子をふるわせるのだ。
だから皮膚の表面は、それほど熱くなくても、体の中があったかくなるのだ。
薪でわかしたお風呂の水は柔らかいという理由もそうだろう。
炭火状態の時に水の分子を遠赤外線が分解して小さくしてしまうからだと思う。

いずれにしても、炭はなんだか良さそうなのだ。
カンで人に勧めるわけにはいかないので、研究資料を探してみた。
どこかの大学で研究していないかとネットワークをたどってみた。
東京農業大学出身の知り合いに研究しているところはないかと聞いたがないらしい。
みな、林業関係の研究は、造林が主体なのだそうだ。
けっこう炭って古くからあり、研究されていそうなものだがそうでもないのだ。
炭の仕組みとその効用でノーベル賞が取れるかもしれないのだ。

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