クマコラム
20000112

新連載/// 生きてゆくためのすまいづくり ///から

1999.09.15

Hさんから、FAXが入る。
昨日提案したプランをあれこれ検討したとのこと。
提案した構成は、1階プライベートルーム、2階リビング、地下1階書斎のプランだった。

都市型住居で密集している敷地の場合、2階リビングとすることで風や光などを取り込みやすくできるのだ。
ただ、この場合、子供室を1階につくることになり玄関から親の顔を見ることなく個室にこもることができる。
このことをプランニングの条件として最優先すると1階と2階が逆転する。
Hさんもこの点を考慮されたのだ。

しかし、都市型住宅地では日々の生活で外の視線を気にすることなく、風と光にあふれたここちよいすみかをつくるとなると子供のことは最優先条件にはなり得ないと考えられる。
正論を吐くと、子供の成長やコミュニケーションのあり方は、建物の構成に求めるのではなく、やはり日常どう子供と接するかによって解決していくべきだろうと考えるのだ。
所詮、子供のむずかしい成長期は小学校高学年から高校卒業までの6〜7年。
たった、その年数のために死ぬまで住むかもしれないすみかを決定づけるのはどうだろうかと考える。
ただ、考え方は人それぞれなので、議論が出つくすまで、クマの考え方は強要しない。

また、私の自邸が紹介された「健やかな庭〜新しい日本のガーデニング」(プレジデント社)を読まれ、第二のクマ邸をつくって欲しいとも書かれていた。
うれしい限りだ。
ぜひ、銀行審査が終わり設計を具体的にスタートさせたいと願った。

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