建て主との出会いは「湘南台。木・風・犬の家」のオープンハウス(見学会)にご来場頂いたことがきっかけです。オープンハウスでは、ほとんどお話ししなかったのですが、その後縁がありましてお付き合いが始まりました。それから、完成するまでの顛末は本サイトの『生きてゆくためのすまいづくり』に詳しく紹介されております。
当社はどのようなすまいづくりの進め方をするのかということがよくご理解頂けます。
是非ご覧ください。
■ 物件概要 |
設計 :(株)生活空間研究所 一級建築士事務所 佐山希人
構造 :地下1階S造、地上2階木造軸組構造
設計期間:1999.8〜2000.04
施工期間:2000.04〜2000.10
施工 :自分ノ家工房 渋谷光春 高橋暢
● デザインコンセプト |
『怪しい居酒屋2号店』
● このすまいの特徴 |
OMソーラーシステム、国産材活用、大黒柱、玄関土間、薪ストーブ、囲炉裏、地下室、屋上庭園、木造打ちっ放し、シュリンクス、造作キッチン、船舶用照明、船舶用丸窓、丸太庇、混構造(鉄骨造+木造)、らせん階段
▼ 玄関に薪ストーブと土間 |
薪ストーブは玄関にあると日常の扱いがとても楽になります≫ 関連記事へ
▼ 玄関から小上がりを見る |
昔の縁側の機能をこのスペースにしつらえています。
簡単な用事は玄関先ですませます。
立ち話では失礼でも、靴をぬぐまでもないときは小上がりに腰掛けてもらいます。
きちんと応対するときは、小上がりにあがってもらいます。
この玄関土間と小上がりには、目に見えない結界が3段階に計画されています。
また、薪ストーブを楽しむときは、小上がりに腰掛けて楽しむこともできます。
▼ 小上がりに囲炉裏をきる |
▼ 玄関からダイニング方向を見る |
玄関を上がるとストレート視線が抜けていきます。ここは風の通り道にもなります。
右手前は、福島県奥只見から伐りだしてきた栗の大黒柱です。≫関連記事へ
▼ ダイニングから小上がりを見る |
ダイニングキッチンと小上がりはゆるやかにつながります。
上がり框にも伐りだしてきた栗の材料を使っています。≫ 他のサイトの関連記事へ
▼ 風と光の通り道 |
閉鎖的ではない階段をもうけることで風や光を縦横無尽に行き渡らせます。
▼ 2階から地下まで光と風を |
光と風はねらい通りに行き渡っています。
見た目の驚きを狙っているのではなく、機能を優先させた結果のデザインです。
● 以下はオープンハウス(見学会)の広告に掲載された内容です |
▼ 大黒柱を探しに行きました |
建て主さんと設計者で、福島の山奥まで大黒柱を探しに行きました。
大切に育てられた明るい栗林には素直な栗の木がたくさんありました。
山主さんと3人で山に入り、まっすぐでかつ太いものを探しました。
▼ 祝詞を捧げました |
山から伐り出す直前、栗の木に祝詞を捧げました。
大地に生を受け、大きく育ってくれたことへの感謝の意と今後大黒柱として第二の生をあゆむ前途をお祝いして、手を合わせました。
奇しくも10M以上もある立派な栗の木は、建て主さんと同じ年に生まれたそうです。
▼ 丁寧に伐り倒されました |
生きている木が水分を落とす冬になるのを待って、伐り倒されました。
この一本の大黒柱のために、特別にきこりのかたにお願いして伐ってもらいました。
▼ 大工さんの手で大黒柱になりました |
大工さんの丁寧な手きざみで立派な大黒柱となりました。
栗の木は今後一家の大黒柱として家族を見守りながら、生きてゆくことになりました。
▼ ヘルスフルルーム(低温サウナ) |
健康食品となるエキスを抽出したクマ笹のカスを使った低温サウナを造りました。
理想温度は42度Cのサウナです。
詳しい仕組みは、見学会でおたずねください。
▼ 階段室は風と光の通り道 |
地下から二階へと通じる階段室は大きな吹き抜け空間となっています。
それは、光と風がゆきかう大切な道であるとともに家族の気配を感じる重要な空間でもあります。
この家はOMソーラーシステムも組み込んでおり、吹き抜け空間はさらに有効に生かされています。
▼ 屋根の上のリビング |
地面に大きく庭が取れない場合は屋根の上を有効に使います。
季候がいいときは第二のリビングとして活躍します。
また、花や野菜を植えて、植物との会話を楽しむこともできます。
■ このプロジェクトのプロセスは『生きてゆくためのすまいづくり』をご覧ください。 |
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