「新月の木は腐りにくく狂わず長持ちする!」という神秘的な話題です。
先日、私が設計したある建て主から、とても興味深いある新聞記事がFAXされてきました。
それは、今年の9月8日北海道新聞に掲載された記事でした。

十二月の新月の直前に伐採した気は腐らず、狂いがなく、強度も高いー。 オーストリアの製材業者が提唱する、月のリズムに合わせた伐採法が日本の建築関係者らの間で話題を呼んでいる。 「新月の木」を使えば防腐剤や接着剤など人体に有害な化学物質無しで、長持ちする家を建てられるという。 月と木の神秘的な関係を日本の木で確かめようとする動きも出てきた。

提唱しているのはオーストリア・チロル地方のエルビン・トーマさん(41才)。
同地方にある「新月の時期に伐った木は良質で長持ちする」という言い伝えが真実であることを経験を通して確信し、子供がシックハウス症になったことをきっかけに、無垢の「新月の木」だけを扱う製材所をはじめた。

//////中略//////

新月〜月は地球の周りを回りながら29.5日の周期で満ち欠けを繰り返す。
新月は月が太陽の方向にあって地球から見た月の面に太陽光があたらないため、直接目で見ることができない状態。
その後、上弦の月、満月、下弦の月となり、新月に戻る。
人間を含めた地球上の生物は月の満ち欠けの影響を受けることが知られている。

この記事の終わりでは、ある営林局関係者は「新月に木を伐ると木の性質が変わることについては半信半疑」としています。
いつもお付き合いいただいている金太郎親林組合の発起人でもある岡本木工にも聞いてみましたが、「そんな話聞いたことがない」と素っ気ない返事が返ってきました。
しかし、日本にも同じ伝統があるらしいことがわかったのです。
検索エンジンで探すと、『臼や木槌などの木製農具を造る際の話』という記事が見つかりました。
これによると、やはり10月から12月の伐り旬、かつ新月に伐り出した材料を使うとありました。
日本にも、限られた一部の伝統文化に「新月の木」の習慣があるらしいのです。

こういう話は、やってみなくては始まりません。
うさんくさいと敬遠してももったいないと思うのです。
どうしても、情報を行動で確認し経験と知恵に高めたくなってしまいます。
ということで、今年の「近くの山で家を建てよう!」プロジェクトは「新月の木」を伐ることにしました。
さあ、来年は新月の木でどんなすまいができあがるか、今からとても楽しみです。

2003年12月の新月の日

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