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今日は昨年春に竣工した『鎌倉。木・風・大黒柱のある家』のメンテナンスと1年点検に行きました。
何か問題があるときは、竣工後もいろいろとコンタクトを取り、その都度お伺いすることが多いのですが、何もないとそのまんま1年が過ぎていくということも多々あります。
本来はそうあるべきなのですが、ケースバイケースでそれぞれ違うものです。


今日伺ったお宅は、その後ほとんど何もなく、ほとんど1年ぶりに再開といった具合でした。
薪ストーブも調子よいらしく、薪もたくさん用意されていて、すこぶる快適な冬を過ごされている様子でした。
このO邸は、しっかりとした南向きだったので、冬は2層分吹き抜けの窓から直接熱取得(ダイレクトゲイン)を狙い、あとは薪ストーブ一発で過ごすというかなり強引な暖房計画でした。
我が家も薪ストーブだけの暖房ですが、なんなりとぬくぬくな冬の朝を迎えられるので、心配はしていなかったのですが、「あったかいですよ!とっても。昼間は日が入るし、夜は薪ストーブを焚くと2階は暑いくらいなんですよ。木も蓄熱しているようで、スリッパなしで半袖で過ごしています。」と、お聞きしてほっとするやら、読み通りと思うやらで、とてもうれしく思いました。
調子に乗って、「夏はどうですか」とお聞きすると、吹き抜けを介して空気が下から上に抜けていき、全然暑さを感じませんね。そして、無垢の木と左官壁のせいで、湿気もほとんど感じないので、とても住みやすい家ですよ。エアコンは必要ないですね。」とのこと。
かなり全体がとてもうまく機能しているようだと感じました。


しかし、あらわしの柱や梁がやはり動いているようで、左官壁とそれらの無垢の木の間に隙間ができていました。
こればっかりは、湿気を吸ったり吐いたりしてくれる無垢材なので、いたしかたなしという説明をすると「やはりそうですよね」とご理解していただきました。
自然素材は人間にとってやさしく、良い機能をたくさん持っている反面、彼らにつき合う覚悟が必要です。割れが生じたり、動くことなどは多々あることですが、それにともなってバリッ!とかググッ!とかいう音も発生します。
それは木が生きている証拠と割り切って、うまく機能していることと理解できるようになるまで、時間がかかります。
しかし、季節の変わり目を何度も体感することで、彼らがうまく温度湿度を調整してくれていると実感し、動くことによる快適性を体で理解できるようになるのだと思います。


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