今日、地下車庫の強度調査に立ち会いました。
既に完成しているコンクリート製の地下車庫が役所に届けられていないため、あらためて調査する必要があったのです。
その土地を購入された方から設計依頼があり、あらためて確認するとその地下車庫の資料が全くありませんでした。
その強度を目測で行うことは基本的にできないため、その道の専門調査機関に依頼し、調査を行いました。
コンクリートに埋設されている鉄筋のピッチを電子探知機で探りました。
さらに、探知機で見当を付けた鉄筋の太さを計るためにコンクリートをはつり調査しました。
そして、圧縮強度を測定するためにコンクリートを抜き取りました。
調査結果は、通常設計する鉄筋以上の鉄筋が入っており、強度的にはかなり満足しているらしいことがわかりました。
この土地は、造成されて10年以上経過する土地でした。
土地の魅力は建て主によってそれぞれですが、設計者としてはかなり高度な判断が必要になる場合があります。
山の斜面を切り取り、残りを盛り土造成したような今回の土地は建てた後、不等沈下しないように細心の計画配慮が必要になります。
簡単に大型重機が入る場合は良いのですが、アクセス道路が狭く、かつ高低差があるような土地の場合、不等沈下を抑えるための杭工事が困難な場合があります。
それと予算的に限りがある場合、少しの可能性も見逃すことなく、ぎりぎりの計画が要求されます。
今日の調査の見通しでは、強度的には期待以上のものであり、計画は大きく前進することになりました。
この土地の魅力は、南斜面で日当たりが期待できることと、遠くに相模湾を見渡すことができることです。
その魅力を最大限に生かしながら、家族を守りはぐくむすまいを構築していきたいと思っています。
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