空間デザインをバラバラにすると、色、形、素材にわけることができる。
それぞれがミックスされて独特なその場にふさわしい空間になる。

先日、比較的最近できた都内の商業施設に行った。
時代の流れとはいえ、寒々しく感じた。
現在の消費行動あるいは経済の状況が空間に現れているのだろう。

バブル当時は商業施設とはいえ贅沢な空間が多かった。
もう15年以上も前になるだろうか。
贅沢の要素は、複雑な形であったり、非日常的なスケール感だったり。
あるいは、消費空間に似合わない本物の素材だったりした。

もっとも安価に行動を操作する空間デザインは色によるデザインである。
形はシンプル、素材はぺらぺら。
しかし、それなりにデザインの目的は達成することはできる。
駐車場なんかは、駐車した場所を忘れることなく「無事に」戻ることができるようにとデザインするのだ。
赤、青、黄色などで場所に特異性をつけたり、番号をふったり。
はたまた、ぞうさんやキリンの絵を描いたり。
一生懸命また元の場所に戻ることができるようにとデザイナーは考える。
手を尽くしても、わかりにくいのはわかりにくいのだけど。

そんな安価な空間でも、人によるにぎわいがあればお祭り空間になるのだが、人がいないと寒々しい限りだ。
商業施設だからまだいいが、すまいの中にこんな空気が流れていたら最悪だ。

051109.jpg

▼ コメントする

▼ サイト内検索                複数キーワードは半角スペースを挿入