今日は朝一で近所の「葉山。木・風・野天風呂のある家」の結露チェック。朝気がつくと約束の15分前。飛び起きる。何か意識がもうろうとしている。実は近所で打ち合わせの場合は気がゆるむのかいつも遅刻気味。このクセはなおさないといけないなあ。急いでいく途中、いつもの獣道にある建築家が設計したらしいヘンなすまいのハイサイドライトをちらり。家の中に温水プールでもあるのか?と思ってしまうほど。ガラス面が結露でぐっしょり。シングルだな。それよりは良いはずだ。と軽トラを走らせる。
まずは2階から。行くとアルミサッシュの外側の枠に結露が。ガラスと一緒に動く部分の外周部枠は結露なし。続いて3階の寝室お風呂トイレのワンルーム。おっ!これは何故?と思うほど。ペアガラス面の下部1/3が結露していた。枠まわりもしかり。いろいろお話しを聞くと1階のスタジオに陳列しているギター群のために加湿器を稼働しているとのこと。原因はそれか…。室温は1階20℃。2階19℃。3階19℃。温度も高い。しかし、1階床下に仕込んだ温水床暖房がかなり効いているらしい。暖かい。このすまいは完成後2回目の冬。完成後2〜3年は木部に残っている湿気がまだまだ出ている時期。この時期に加湿してしまうと乾燥することができない。一緒に立ち会った塗装家のWさんもやっと今年の冬はサッシュの結露が落ち着いたという。Wさん宅は3回目の冬だ。ギターのためには55%以上の湿度が必要だとのこと。ギターを取るか結露をなくすか。断熱サッシにするまでもない神奈川だ。もう少しギターのことを聞いておけば良かった。
※私の設計したすまいの場合木部をあらわしていることが多いので、木部からの湿気の吐きだしで、完成後2〜3年はサッシュに結露することが多々あります。おそらく、木部の吸湿吐湿の循環がうまくいきだしたらおさまる可能性があるのでしばらく様子を見て下さい。それまでは加湿器は使わないことをお勧め致します。とはいえ、薪ストーブを使っていたりする場合、乾燥気味になることもありますので臨機応変につきあって下さい。我が家も築後3年くらいはペアガラスのガラス面に結露していました。薪ストーブを使っていてもです。
何故か頭がすっきりしないまま打ち合わせ終了。午後は構造設計者と湘南台で進めている基本設計の打ち合わせ。彼は大成建設の構造設計も担当しているが、過去の物件の資料の提出を求められているという。姉歯の余波だ。前にうちの事務所の所員だった姉埼からの年賀状。『一字違いで人気者です』と。まだまだ余震は続きそうだ。
夕方から事務所リニューアルの続き。くしゃみと鼻水が止まらない。風邪を引いてしまったか。身体の節々も痛い。ゆっくりと片づけをすすめる。今回のワークスペースリニューアルのポイントは『ワークのデジタル化、そしてスペースのアナログ化』。紙は極力捨てる。そのことで余ったスペースを豊かなリアルスタイルに使うのだ。オーディオ、釣り竿、カブトムシの飼育、昼寝のスペースにたっぷり使う。デジタルに移行することで生身の人間がゆたかになることに振り分けていく。ネット検索で済むようになってきたカタログ類はほとんど捨てた。ずいぶんと木部が見えてきた。いい感じである。かたづけていて見たことのない読み物が出てきた。『ポールの薪ストーブ入門』。なにやら薪ストーブの販売会社が3年間「ウッディライフ」に連載してきた記事の集約本。おもしろそうだ。埋もれた資料の中にあった。リニューアルを思いつかなければ絶対に出逢うことはなかっただろう。面白そうなのでキープ。1ページ目は「ストーブ選びは車選びと一緒だ」。今日は早めにこれを読みながらからだを休めよう。
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