今日は朝一番でガレージシャッターの実物をチェックしに行く。港北ニュータウン。ハウスクェア横浜。バブル終末期のサラリーマン時代、横浜市と第3セクターの開発会議に参加したことがある。場所柄、東急の商業施設担当と助っ人で参戦した。それからかれこれ15年は経ったか。建物はくたびれ、中のテナントも総入れ替わり。なんとか維持しているようだがウラさびれた空気が漂っていた。

めざすガレージシャッターはアルミ製のオーバースラーダー。アルミが基本のシャッターなのだが木製風塗装や石風塗装があるのでそのイミテーション具合をチェックしに行く。サンプルがあってそれぞれそれはそれでとてもそれらしい。しかも、本物以上のそれらしさだ。しかし、シャッターで石風はないだろう。木目調ならわかるが。開閉早さを優先して目をつけていた。それは間違っていなかったようだ。

次に、ついでに玄関ドアのデザインも確認するためにランドマークタワーに向かう。その中間地点で屋根材の実物見本や保証の話も聞けるかと思い松下電工のショールームに立ち寄る。屋根材の10年保証について質問するが、担当したおねえちゃんが要領を得ず、確認して連絡を待つことにする。
「10年保証と書いてありますが、10年経過する前に色あせしたら吹き替え工事をしてくれるんですか?」ということ。カタログにも書いていないので、何を保証するのかを聞きたかった。

ランドマークタワーにつく。ちょうど昼時だったので腹が減った。高いテナント料を払っているのでたいしたものは食べられないだろうと思っていたが。やはり。食べるのをあきらめ、さっさとショールームに行く。目的はガレージドアと同じイミテーション具合の玄関ドアがあるかどうか。アルミ色であれば統一出来るであろうが、アルミに印刷あるいは焼き付け塗装したものであればその風合いの違いがいやらしくなるだろうと思ったからだ。さすが、そこはアルミサッシュメーカー兼住宅建材オールマイティーメーカー。様々なものがたくさんそろっていた。おおおおっ!こんなものまであるのかと感嘆した。そんなメンテナンスフリーのものばかりで住宅を造ったらさぞかし狂いも腐れもなく造った方とすれば大変のちのち楽だろうなあと思わずにはいられなかった。そこには住む人よりも造る人に優しい商品であふれていた。

ハウスクエア横浜で見たイベントパンフレットのコピーが頭から離れなかった。
「今の日本の住宅で当たり前であることが、世界の中で当たり前でないことがいかに多いことか。」
アルミベースで木目調の塗装をしてあること。メンテナンスフリーを追求するあまりニセ者でも楽な方が支持されていること。なんでもかんでも工業製品でできていること。世界の標準ではないだろう。ウォシュレットは外人が見たら『まるでコックピットのようだ』とたまげるらしい。
やはり工業製品で楽だけど偽りもので住まいを造るよりは、地域固有かつ本物の素材で人の住みかを造る方が誠実なのかと再認識させられた。ハウスクエア横浜もランドマークも熟してはいなかった。

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