今朝、枕元に歌声が流れた。うつろな世界がしだいにはっきりとしていく。目が覚めてしまった。
恋人よ 僕は旅立つ 東へと向かう列車で
君をさらってゆく 風になりたいな
秘密 ちいちゃな胸の ポケットの中 こぼれちゃいそうなの
心の岸辺に咲いた 赤いスイートピー
ウォンチュー 俺の肩を抱きしめてくれ
午前3時の東京ベイは 港の店のライトで揺れる
誘うあなたは奥のカウンター
まるで人生飲みほすようにブランデーあけた
男って奴は港を出て行く船だね
悲しければ悲しいほど 黙り込むもんだね
ラジオ深夜便で「松本隆作品集」。聞き込むうちに目がさえた。ごそごそ起きだしMacを起動させる。まだあけない早朝、検索した。彼のサイトに出逢う。
年齢にして還暦前ぐらいだろうか。はっぴいえんどのメンバーとして、大瀧詠一、細野晴臣、鈴木茂といっしょにやっていたこと。筒美京平とヒット曲を連発していたこと。建築家妹島和世に自邸を設計してもらったこと。は、知っていた。それ以外は知らなかった。
サイトを斜め読みする。歌の世界で3Dを構築しているとあった。たしかに、松本隆さんの歌の世界はイメージが広がる。し、ある独特の世界を感じる。
都会のビル陰に身を潜ませながら、故郷を想う素朴な男。
さめているように見せているが、実はもっとガラスのように冷めている。
クールを装うがため、窓辺の灯りの恋しさが露呈している。
木枯らしの中コートの襟を立て背中を丸めて街を歩く幸せな男の背中。
のような立体映像を感じてしまう。
「強く光を当てれば影もくっきりあらわれる。そのどちらも取り上げることでよりいっそうインパクトの強いものになる。ものを創るときは時代とキャッチボールする方が良い」と。ものづくりに携わる人間として多いに刺激を受けるサイトに出逢ってしまった。もっとしりたい。
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