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我が家は9年目を迎える。よそではできないいろんな実験をしている。なかでも杉板の多目的活用(乱用)は強烈だ。針葉樹系の建材としてはいちばん柔らかい。そしてものによっては安い。いろんな場所に使っている。材料は秋田から一括して仕入れた。いちばん低グレードのものを安く仕入れたので節だらけだ。ちょっとまえであれば畳の下に敷く最低グレードの杉板を床に使っている。したがって、乾燥も不十分、死に節もいっぱいあるので床が所々、ぱっくり口を開けていたり、穴があいていたりする。お金を落とすと吸い込まれてしまったりする。

しかし、住み心地はどうかというとなんの問題もない。柔らかいため冬でも冷たくなく素足で歩ける。床を見栄えの悪い杉板にしたからといって家族関係がおかしくもならない。犬社員春呼も股関節形成不全なのだが、滑って足腰を悪くする気配もない。滑るどころか手がかりならぬ足がかりがいいせいで、床はみごとに傷ついている。手入れといえば、お客様が見学に来るというときに、オレンジエックスで拭き掃除をするだけ。ワックス(ビーズワックス:アウロ)は、9年前にやっただけ。なんとも怠慢なハウスキーピングだ。

そろそろなんとなくなんとかしたいなあと思っていた。安物の杉板とはいえ無垢材。サンドペーパーで表面を削ると何とかなるんじゃないかとぼんやり思っていた。手始めに囲炉裏のふたをやってみた。電動のサンダーでぶい〜んとやる。面白いように中が出てきた。香りも出てきた。ところどころピンク色の赤太が出てきてなんだか恥ずかしそうだ。この勢いで、床もサンダー掛けをするときれいになるだろう。自分でリフレッシュ出来るのはきもちいい。

話は変わるが、先週土曜日のラジオ深夜便(NHK)。就寝時かならずラジオをつけている。寝入り際、印象的な話が耳についた。「愛情も外注でいいのだ」。信田さよ子さんという方がゲストでしゃべっていた。詳しく覚えていないが、家族に行き詰まったら無理をせずいろんなことを外注すればいいのだと。臨床心理士らしいのでカンフル剤的に極論を展開しているのだろう。が、違和感を感じた。1時間番組の後半30分ほど聞き耳を立てていた。育児は保育園、子守は学童保育、勉強は塾、食事もスーパーの総菜、掃除洗濯も、愛情も欲しければ外に求めればいいのだ。と展開していき結論は全く覚えていないのだがそれを聞いた瞬間「今まで言ってきたことと全然違うじゃないか!」と声を出してしまった。もし、聞いていた人がいたら結論を教えてください。なんとなくおさまりがつかないもので。世の中の家族像はどんどん変化しているようだ。はたしてそれで良いのかという疑問はあるにせよ、もう環境問題を考えると車に乗ることはできません!と言えないように、家族も戻れないところまで来てしまっているのだろうか。すまいも家族も気がついたら、手入れできるように常日頃目をかけておく必要がありそうだ。

■ 信田さよ子

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■ 家族-Wikipedia


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