所用で都内へ。大嵐の一夜をあけてJR各線がもたついている模様。車のボディカバーもめくれあがるほどの強風だった。街には、切り刻まれた葉っぱが散乱。横浜横須賀道路に出ると強風が残っていて時よりハンドルを取られる。横横道路中間で湾岸線へ。大黒埠頭経由で都内に向かう。横浜までは順調。しかし、ベイブリッジ手前で急に減速。弓なりに路面が天に向かう橋の上には動かない車でびっしりだった。平日にはなかなか遭遇しない渋滞だ。いそぐ所用でもないのでやれやれと観念し、ナックファイブの小林克也を聞く。金曜日、このへんなおじさんをみょうに気に入っている。とにかくヘンなのだ。投書を読みながらツボにはまると下品に「げへげへ」笑う。はがきを読みとちる。中でもボイスチェンジャーを通した小林克也の声で「ミッキーだよ〜」と電話で視聴者と話す。何故か電話の向こうで老若男女が「わ〜!ミッキ〜!」とはしゃぐ。とにかくヘンなのだ。とってもヘンなので毎週聞いてしまう。しばらくするとパトカーが路肩を追い越してゆく。事故のようだ。ベイブリッジの頂点にさしかかると2台の車の前にパトカー。お巡りさんが風に飛ばされそうになりながら橋の欄干に捕まっている。見下ろすと白い三角波で水面もごった返していた。車の温度計を見ると20℃。確実に春が近づいてきている。

060318-3.JPG使ったことのない玄関ドアのチェック。新宿オゾンに着く。ドアのシリンダー錠は独特。準防火地域でも使える木製の玄関ドア。金物はドイツ製。開けたり閉めたりしてみる。木製の玄関ドアは、メルヘンチックになったり民芸風になったりしがち。なんの味付けもなくシンプルな玄関ドアは少ない。アメリカ製のものは特にそうだ。金物も良くない。が、このメーカーは日本であり金物は信頼出来るドイツ製。デザインもさっぱりとしたものがあったので良い。他のショップでソファをチェック。私のデザインは「木(もく)」を多用することが多い。からなのか、ダイニングテーブルやその他の家具を「もくもくしい」ものを選ばれる方が多い。家具は買い換えられる嗜好品と考えているので家具まで選択して押しつけることはしない。が、もし私に選択権を与えてくれるなら、シンプルでモダンなものを選ぶだろう。丸太を使うことも多いが丸いままでは使わない。できるだけカットしてモダンに使いたい。おそば屋さんの小上がりにあるような、あるいは区画整理で土地成金になってしまった豪邸日本家屋にありそうなくねくね曲がりくねった銘木ちっくな材料は使いたくない。すっきりさっぱりクールな家具でまとめたい。


060318-1.jpg次は、青山カッシーナへ。目指す家具は「inWood」。シンプルに張り地と木部のバランスが良い。多くのソファは張り地だけで構成されているか、モダンなものだと金物と張り地で構成されている。民芸調以外の家具で、布と木のバランスが良いソファはほとんど無い。実物を体感してみた。ヨーロッパもののソファはおおぶりのものが多い中、inWoodはシンプルにこじんまりとしていた。デザイナーはヨーロッパだが日本で造っているとカッシーナ嬢。


060318-2.jpg日本物のソファはマンションなどのボリュームのない空間を想定しているのか、人体寸法から来るのか、小さいものが多い。戸建て、それも10〜20畳ほどの空間に吹き抜けもあったりすると日本製の家具は貧弱に見える場合が多い。かといってヨーロッパものでは大きすぎる場合も多い。私もいつかコルビジェの一人掛けソファを手に入れたいと思っていたのだが、一脚40万ほどするその一人掛けは私には合わないようだ。なんとも座り心地が悪いのだ。ホールド感はinWoodの一人掛けの方が勝っていた。良い家具に身を沈める快感は人それぞれだろう。建築は好きなときに買い換えられるほど気楽なものではないが、家具はそれができる。やはり家具も3回くらい失敗をして自分の快感が得られるのかもしれない。しかし、そんなに何度も失敗したくない私は、音楽観賞用の一人掛けソファを探し始めてもう2年ほどになる。予算との折り合いがつかないこともあるが、いまだにタイトなホールド感でここちよく癒してくれる一生ものに出逢っていないのだ。

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