毎日、海を横目に仕事をしていると天気の移り変わりを察知できるようになる。今朝は朝から良い天気。久しぶりにふとんを干す。正午になる頃、海が煙ってきた。なんとなく湿度を感じはじめる。13:30、そろそろ来るかなとふとんを取り込む。14:00、雨。我ながらあっぱれ。自分で自分の嗅覚に感心した。今年は梅雨明けが8月にずれ込みそうだと天気予報。とはいいながら予報ではすでに雨は降らないらしい。今日の降水確率も0%と誇らしげ。しかし、今雨が降っている。最近の予報は本当に当たらない。

梅雨の時期、無塗装の無垢材で支配された我が家は湿気知らず。珪藻土、布クロスと湿度をコントロールできる空間素材はあるものの、経験では無垢材に軍配が上がる。一本の柱で一升瓶程度の水分を蓄えることができると言われている。梅雨時期は空間内部の水分を蓄え、冬の乾燥時期に吐き出して空気をうるおわす。自然の力はありがたい。柱一本で一升瓶。一軒のすまい全体では膨大の量だ。まして、仕上げ材は無垢材をサンドした針葉樹合板。すまい全体が湿度をコントロールしている。機能的には節があろうとなかろうと関係ない。内装材は好きずきあるが、吸湿吐湿機能は無垢材がいちばんだ。

日本古来から、土、紙、木で造られてきた日本のすまいは、湿度コントロールに優れた箱だったのだ。あらためて思い知らされる。天気の行方を予測しながら、生活をコントロール。湿度の高い日本の初夏を古来の材料でコントロール。まだまだ、自然の力に頼って生きてゆくことができると確信。五感を退化させてしまうような現代生活をもっと見直さなければなるまい。楽しみながら。

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