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ずいぶん秋らしくなった。特別忙しいわけではないが、思いが巡りすぎてなかなか更新できずにいた。あまり深く考えずに毎日思うところをつらつら書き留めてゆくのもいいだろう。と言うわけで、日記風に一週間を書き殴ってみる。

●2006.10.09(月)
7〜8年前、御用邸を見下ろす葉山町下山口の山のヨコに事務所を借りていた。そこからすぐ下の分譲地のコンペに参加している。プレゼンテーションは10/14(土)。いろんな想いが駆けめぐり構想がまとまらない。祭日なのだが悶々としていた。思い切って朝6時頃現地に出掛ける。原付で5分。朝日が気持ちよい。計画地に立ち、眺望を確認。この計画地の大きな特徴は眺望。大島、長者が崎、伊豆半島、富士山、江ノ島、三が丘山。すべてが海でつながっている。これを生かさない手はない。現場に立ち方針がまとまる。「現場百回」が頭をよぎる。事件ではないが。

●2006.10.10(火)
終日、コンペ案と格闘。朝一番、タイトルは「葉山。木・風・うみのある家」に決める。葉山のランチ、火曜日は不毛。定休日だらけ。自前パスタにする。中華鍋にニンニクみじん切りをきつね色に炒める。タマネギとバターを投入し一度取り出す。豚こまをこんがり炒めクレイジーソルトを振る。ニンニクタマネギバターを再投入。解凍しておいた我が家の3階で採れた冷凍イタリアントマトをコンソメスープと一緒に放り込む。パスタを茹でる間にワインも投入。ゆであがったら中華鍋にパスタをぶっ込み終了。結構うまい。豚肉よりも鶏肉の方が私は好き。

●2006.10.11(水)
今日も「葉山。木・風・うみのある家」に頭をフル回転。昨日、葉山で土地探しをしているYさんに見ておきましょうと言っていた土地の感想をメール。返事が来た。一色、45坪2880万。悪くはないが幹線道路から引っ込んでいる。Yさん御家族の希望とかけ離れているような気がしたので、印象が良くないと正直に伝える。私の反応に意外との返事。赤い糸で結ばれている時は、誰がなんと言おうと気に入ってしまうもの。微妙な場合は、あえて「良いです良いです」と言わない。ランチ後、葉山町堀内の現場に寄る。トラ・モダンな外壁が山場を迎える。良い感じ。

●2006.10.12(木)
今日は「葉山。木・風・うみのある家」のプランをコンペ主催者に送らねばならない。まだまだ建て主になり切れぬまま、エイやとまとめる。来週末、大学の研究室25周年がある。前回の20周年に引き続き二期の幹事を引き受けている。私は恩師が大学の先生になって二年目の学生だ。一期生から二五期生まで入り交じって恩師を励まそうという会だ。五月頃から準備をしているのだが、一度も幹事の準備に参加できていない。土曜日がその日になることが多いのだが、まったく打ち合わせと重なってしまっていた。25周年当日も、諸事情で予定がたたないため欠席としてしまっているのだ。先生、ごめんなさい。30周年の時にはチカラになりますのでよろしくおねがいします。

●2006.10.13(金)
13日の金曜日。FMのNack5(79.5)を聞きながら「葉山。木・風・うみのある家」をまとめる。小林克也のファンキーフラィデーファンは何故トラック野郎が多いのだろう。この前、基礎工事の生コン車のフロントガラスにファンフラの日の丸ステッカーが貼ってあったので、運チャンに親指を立ててみようと思ったのだが運チャンは見あたらなかった。私も日の丸ステッカーがほしい。ところで、先週末、御殿場の法務局に土地の謄本と公図を依頼していた。申請書、登記印紙、返信用封筒を入れて。やっと、一週間かかって到着した。たいして忙しくもないはずなのに一週間かかるとはやれやれ。見ると、そこの土地、市街化調整区域なのだが既存宅地で建築が可能なようだ。やれそうだけど、どする?と友人にメール。

●2006.10.14(土)
いよいよ「葉山。木・風・うみのある家」のプレゼン。新宿で14:00から。朝一番で、最終仕上げ。自分で決めた出発予定時刻を大幅に過ぎてしまい。あせる。サービスエリアでおにぎりとお茶を買い腹に入れる。が、道は意外と空いていて13:05には現地着。模型写真を取り損ねていたので駐車場で撮影。充分に気合いを入れプレゼン。直接、建て主にお会いしてプレゼンテーションできるコンペはとても良い。図面提出でハイ!おわり。は反応が見えない分だけストレスがたまる。決まると良いなあ。で、新宿オゾンで開催されている「OZONEハウジングコンシェルジュ2006ー自分らしい家づくりのすすめ方」をチェック。たくさん来場者がいた。vivid-style.comをよろしく。

●2006.10.15(日)
久しぶりの休日。なのだが、翌日に来客があるので一斉清掃。我が事務所部分と自宅部分しめて30坪弱と屋上テラス。掃除機とぞうきん掛け。の予定が模型製作のあと片づけだけで終わる。事前に予約して来客があるのはとてもありがたい。思い切って一斉清掃ができるからだ。掃除機を掛けながら『掃除のしやすい家にしてください』の建て主の言葉がよぎる。ぞうきん掛けをしながら『無垢材にワックスをかけるのはどうするんですか』の言葉がよぎる。生活空間の研究と体力増進に掃除はとても良い。夜、「完成プロジェクトの資料希望」とのメールが入る。うれしい秋。

●2006.10.16(月)
来客は午後からなので午前中一気に清掃。朝一、さるこを病院に送りさっさと戻り生活空間の研究と体力増進に励む。午後一、来客を逗子駅まで迎えに行く。今日の来客は「ドームハウス」を造りたいという女性の方。某N○K交響楽団在籍30年のバイオリニスト。クラシック専門なのだがジャズやハワイアンが好きという。密かにネットオークションで仕入れたひょうたんで造ったスピーカーに興味を示す。この方、実は真空管アンプ仲間からの紹介。彼女も真空管でタンノイ(だったはず)。話もそこそこにおもむろにバイオリンケースを開け、さっさと弾きだした。三階囲炉裏の間(今はちゃぶだいの間)からキッチンに行き、二階へおりて、一階へするすると移動。一階の薪ストーブの間が一番いい音だという。びっくりした。空間を自分の立ち位置(判断基準)で体感されたのだ。何故、バックミンスターフラーのドームハウスを?とお聞きしてもピンと来たからなのよ〜。だけ。理屈じゃないすまいづくりのやり方もある。とてもやわらかいバイオリンの音ですねと言うと空間によるとのこと。節だらけの米松合板でできた我が家は音的にも良い感じらしい。自分の感性(立ち位置)を頼りに生きてゆくのはすばらしいと思った。逗子駅まで送ってゆく。「ドームハウスの時はよろしく」と会釈され去っていった。

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