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2006.12.20(水)と2006.12.23(土)の両日南足柄(東箱根)の山に入りました。来年、すまいを造る御家族と一緒に山に入りシンボルツリーを一本ずつ伐り倒してきました。みなであ〜でもないこ〜でもないと言いながら吟味した木にチェーンソーが入りました。根もとの切れ込みにくさび。山にこだまします。新月、冬至。一年の中で木が一番眠っているこの時期を選んで伐りました。みなさん、とても良い想い出と"我が家"の木を手に入れることができました。



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●2006.12.15(金)

「葉山。木・風・もみじのある家」の引き渡し。初めてお逢いしてから1年半。長くも短い道のり。土地が決まらない段階からお付き合いがはじまり、終の棲家の場所を決める際、ぽんと背中を押す。この段階できちんとしたお付き合いができていたので軽く背中を押すことができた。すまいづくりは人間同士のおつきあいで成立する。計画が決まり工事も順調でここまでやってきた。私としては感慨深い。No.44がソフトランディングする。「落ち着いたら囲炉裏で一杯やりに来ていいですか?」「もちろん!」これから永いつきあいが始まる。


●2006.12.16(土)

午後一から丼亭の打ち合わせ。先週、銀行用(融資用)のプランを不動産屋に渡していた。あくまでも融資の打診をするためのプラン。私が勝手につくった。その勝手きてれつなプランをタタキにあれやこれや。どうやら2台の車をきちっと並列したいらしい。ひとそれぞれ、こだわるポイントは皆違う。半日いろいろお話しをお聞きしてちょっとだけ建て主に近づく。これが大切。私一人のマスターベーションではいけない。すまいづくりは建て主とのコラボレーションなのだ。


●2006.12.17(日)

打ち合わせ3本。藤沢北部に9:30打合開始。早めに出たので、9:00には到着。ゆっくりと周辺を嗅ぎ回る。知らない人が見たら怪しい行動にみえただろう。みっちり、コミュニケーション。年明けにプランを出すことで終了。お昼。クリスマスプレゼントに娘さんに本棚を。とのリクエストに応えて5年ほど前に完成した「茅ヶ崎。木・風・あお空のある家」へ。工務店社長と同行。希望を聞きその場で「さて、気になるお値段は?」。即決。13:30。藤沢片瀬へ。リフォームプランを提案。お正月に家族で検討してもらうために資料を説明。いつか来る大地震に備えて既存家屋を支えるシェルタープランを提案。限りある予算を最大限有効に使いたい。


●2006.12.18(月)

天気が良い。10:00過ぎに取材陣からでんわ。「待った甲斐がありましたね。」で取材が始まる。この取材「世界で一番自分らしい家2007年3月号」という東京ガスOZONEが発刊する雑誌の取材。今年10月「建築家の自邸展」というOZONEのイベントに私たちが参加した。約70名ほどの建築家が参加。その中からテーマを絞り「自然と共生するすまい」というテーマで我が家が取り上げられることになった。7名ほどの建築家を雑誌で取りあげるらしい。春呼や寅路朗も喜んで営業。取材最後に「佐山さんは設計をはじめるときに何を一番大切にしますか?」と質問。「私はいかに依頼していただいた建て主になり切れるかということを大切にします」。すると「他の建築家は空間は〜とかデザインは〜とか言うんですけど佐山さんはちがうんですね〜。雑誌にこのコメント載せて良いですか?」「もちろん!すまいづくりってハード(箱)を造るのではなく、そこに住まう御家族のライフスタイルをサポートするソフトの仕事なんですよね〜」


●2006.12.19(火)

先週引き渡しをした「葉山。木・風・もみじのある家」の竣工写真をねばる。朝から晩までねばる。根気の勝負。光と影を最高の状態で納めておきたい。朝、7:00現場横のお寺からアングルを探す。と。お寺の人がゴミ出し。「今日、ここから隣の黒い家の写真を撮りたいんですけど...」「(うさんくさそうにこちらを見ながら)いいですけど...」(しばらくして私...)「ここのお寺はいつごろからあるんですか?」「日蓮上人がここで休息をしたんですよ。そうですねえ800年くらい前です」「ほお...」そんな歴史あるお寺の隣にそのお寺とおそろいの外壁を持つすまいをデザインしていた私はしばし無言でまわりの空気を深呼吸。夕陽までねばる。


●2006.12.20(水)

新月伐採敢行。9:00南足柄市集合。7:00に葉山を出発すれば余裕。で、横横に出たとたん。大渋滞。耳を澄ませばパトカーが往来している模様。事故渋滞だ。やれやれ。わりと近場で事故があったらしく20分ほどで渋滞から抜ける。その後も滞ることしばしば。集合場所に着いたのは8:58。一番のりだったのでやれやれ。新月伐採を終え帰る途中、藤沢の東急ハンズによる。今年いっぱいで閉店するという。日本で最初の東急ハンズ。私もいろいろお世話になった。来年の手帳を仕入れに寄るもお目当ての手帳はなし。葉山堀内のすまいの目隠し用フィルムを購入して葉山に戻る。


●2006.12.21(木)

「葉山。木・風・光井戸のある家」の引き渡し。ひととおり儀式を終え、薪ストーブの火入れ式。このすまいの薪ストーブは給気を直接外部から取り入れる方式を採用。加えて二重煙突でまっすぐ上に抜いた。着火具合はすこぶる良好。我が家はシングル煙突でそれも1階レベルで外に出しているため着火が難しい。煙が抜けにくいのだ。今後はこの直接外気導入&二重煙突を採用しよう。少々高くてもスムースに焚きはじめることができる。もう「こんなものいらない!!」と言われることはないだろう。茅ヶ崎のあおぞらのある家に大工さんが行って本棚をやってるよと宮原さん。クリスマスに間に合いそうだ。


●2006.12.22(金)

終日葉山で竣工写真の撮影。「葉山。木・風・光井戸のある家」は隣の2件が現場進行中。そこの職人さん達が来る前に撮影開始を目論む。6:00頃から張り込む。まだ暗い。天気も曇りでさらに暗い。で、明るくなり始めるともう職人さん達が来始めた。外観をバタバタ撮っているうちにカメラの調子が悪くなる。しぼりがうんともすんとも言わなくなったので、一時退散。レンズの調子がいまいちだったので、事務所に戻り価格ドットコムでレンズの価格調査。その後、上大岡のヨドバシカメラに走る。いろいろまったくついていない日の始まり。そう言えば、神棚をほったらかしていたことに気が付く。困ったときだけの神頼みではやはりまずいらしい。夜、本棚ができましたと茅ヶ崎からメール。悪いことばかりでなかった。

●206.12.23(土)

新月伐採第2弾。天候良好。やはり葉山を7:00に出る。神棚には手を合わせてきた。順調。秦野中井のサービスエリアで腹ごしらえ。8:40に南足柄に到着。すべて順調にいく。極太の大黒柱用に一本伐り倒し、さっぱり大黒柱用にも一本伐り倒した。帰りに気になっていた「小田原。木・風・バラエテイサロンのある家」と「茅ヶ崎。木・風・大黒柱のある家」による。どちらも薪ストーブのある家。うまく薪ストーブが使えているか気になっていた。今日は葉山2件の完成現場の引っ越し。陣中見舞いにちらっとのぞく。それぞれ引っ越し最中で、みなさんお疲れ気味。特に一色のすまいは玄関開け放しで引っ越ししているので家の中はさむいさむい。見かねて、荷物の運び込みが終わるまで現場にいて、ほぼ終わった頃、薪ストーブに火を入れ順調に稼働しはじめるのを待って退散。夜、「薪ストーブに包まれて、このそばから離れることができません」とメール。長い一日が終わる。

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