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縁(えん)を辞書で引くと。(大辞泉より)

1:《梵pratyayaの訳》仏語。結果を生じる直接的な原因に対して、間接的な原因。原因を助成して結果を生じさせる条件や事情。「前世からの―」

2:そのようになるめぐりあわせ。「一緒に仕事をするのも、何かの―だろう」

3:関係を作るきっかけ。「同宿したのが―で友人になる」

4:血縁的、家族的なつながり。親子・夫婦などの関係。「兄弟の―を切る」

5:人と人とのかかわりあい。また、物事とのかかわりあい。関係。「金の切れ目が―の切れ目」「遊びとは―のない生活」

6:(「椽」とも書く)和風住宅で、座敷の外部に面した側に設ける板敷きの部分。雨戸・ガラス戸などの内側に設けるものを縁側、外側に設けるものを濡れ縁ということが多い。


「縁を感じる」とか「縁がある」という言葉をよく使う。単純な出会いだけではすまされない見えない力を感じるときだ。辞書の1〜5までは、人間関係のこと。もってうまれたどうしようもない関係や目に見えない力による引き合わせ。6は、建築と外部のエッジにある人と人、あるいは自然との交わりの場。和風住宅だけなく、それ以外でもベランダやピロティなどもその機能を持っている。が、それらは縁とは言わない。ロミオとジュリエットには「縁側」だっただろうが。

昨日、電話が鳴った。はじめていただく電話で、ずいぶん昔にTVで放送された番組を見て私を捜していたとのこと。私のサイト内を検索するとでてきた。プレイヤーズという番組だ。約7年前。当時、いつかすまいを造るならこんな感じにしたいという印象をもっておられたもよう。詳しくは聞いていないが、それ以来いつか時が来たら私を捜そうとしてくれていたらしい。ありがたい。

一件のすまいを設計する時の建て主さまとの出会いは千差万別。オープンハウスの折り込みを見て建て主からアクセスしていただく場合(以前は一番多かった)。不動産屋さんから、佐山ワールドにぴったりと建て主を紹介いただく場合。インターネットを通じてお話をいただく場合(最近はもっとも多い)。雑誌やTVを通じて問い合わせをいただく場合。いろいろなきっかけでお見合いをさせていただく。最後までお付き合いさせていただくことになるかどうかは、これもやはり縁のもの。出会うだけでは結ばれない。気が合わないこともあるし、志向が異なる場合もある。出会った後、強い思いやりを持ち続けることができれば双方幸せになることが多い。何気なく出会っては消えてゆく多くの出会いを大切にしてゆきたい。


●2007.03.22(木)

強制休養半ば。高熱も長引くと体も慣れてくる。39℃手前の状態でもいろいろなことを思考できるようになる。まあ、まともなことは考えられないが、うんうんうなっているだけではもったいない。しかし、せっかくの強制休養。中途半端にはせず、さっさと直るように寝る。不思議と食欲は落ちない。酒も飲める。


●2007.03.23(金)

現在設計中の物件の地盤調査の手配が整う。翌月曜日に立ち会い。こればっかりは調査してみなくてはわからない。今回の地盤調査は住宅の完成後10年は保証しますという保証会社で行う。この調査依頼はまことに不思議。調査依頼する申込用紙に基礎の設計やもし悪かった場合の改良方法などを明記しなければならない。それらを目論むために地盤の調査をするのに、調査する前にそれらを決めろというのだ。まったくばかげている。手続きでもめていてもしょうがないので目をつぶる。


●2007.03.24(土)

通信環境をBフレッツに変えてから、どうもダウンロードの具合がおかしい。iTunesのラジオを一日流しっぱなしにしているが切れることがたまたま発生。有線の時も「ネットワークの速度が落ちています」という警告がでることはあった。しかし、途中で切れてしまうことはなかった。ひかりにしたことでそうなることなはいと思われるが、工事の不具合でときおり断線することもあるのだろうか。そういえば、風のつよい一日だった。


●2007.03.25(日)

熱もおさまり快方に向かう。昨日から気になっていた通信状況の確認。昨日よりも状況は芳しくなく、iTunesがぶつぶつ切れる。通信速度の測定をする。ダウンロード3Mbps〜5Mbps。アップロードが20Mbps程度。ひかりそのものではなくプロバイダ側のバックボーンの問題かもしれない。ランニングコストが一番安いところと契約している。ちなみに神奈川での速度測定の上位プロバイダは、ODN、DION、OCNあたり。この辺の情報を持ってプロバイダを選択すればよかったのか。これらのプロバイダではダウンロードで25Mbpsはでているもよう。


●2007.03.26(月)

地盤調査立ち会い。山の中腹なので地層は流れていると読んだ。でも、浅ければそれはそれでよい。20mm弱の鉄筋棒がするすると地中に入ってゆく。浅ければとの期待がはずれる。配置の確認と調査場所の確認だけすればよいのだが、1時間あまり様子をながめる。陽射しの具合、風のながれも感じる。となりの家では敷地内に植樹をしている。植木職人さんが2名ほどで中木を植えている。1歳くらいの子供も見ていた。それらの中木といっしょに成長していくのだろう。


●2007.03.27(火)

業者さんと見積書チェック。ながい道のりの先が暗闇に吸い込まれている。どういう光が見えてくるのか。進んでみなければわからない。午後、構造設計者と打ち合わせ。建築基準法どおりに構造設計すればよいというわけではない。ましてや、チェック機関からオッケーがでればよいということでもない。風雨、天災にさらされながらも、少なくとも人間の寿命以上に生を全うして欲しい。人間の生命を守るための構造設計なのだ。


●2007.03.28(水)

店舗の既存什器の計測。次に出店する新規店舗に持っている厨房設備家具什器をすべて持って行くという。ならば、それらの寸法をすべておさえておく。計測を終え、レイアウトに落とし込む。予算が限られているので、最悪はインショップ屋台。逆境を逆手に店の個性に仕立ててゆく。それはそれで良い。来るお客様が喜んで財布を開いてくれることが先決。かっこ良い店を造るのではなく、繁盛する店を造る。これが店舗設計のこつ。

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