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「フードマイル」というキーワードあるいは単位がある。単純にエネルギー浪費はやめて輸送費をかけずに近いところから食料を調達しようという概念。食料量×それの輸送距離(トン×Km)が単位。これは日本が世界で群を抜いて大きく一位らしい。ちなみに。
日本〜  7093 トン×Km(国民一人あたり)
韓国〜  6637 トン×Km(国民一人あたり)
イギリス〜3195 トン×Km(国民一人あたり)
ドイツ〜 2090 トン×Km(国民一人あたり)
フランス〜1738 トン×Km(国民一人あたり)
アメリカ〜1051 トン×Km(国民一人あたり)
(ウィキペディアフリー百科事典より)
これは食料の自給率も表しており、日本は世界一自給率が低い。「現代の日本人が歴史上のどの時代における、どの国の王侯貴族よりも贅沢な食事をしていることになっている」ということらしい。豊かな山海川があるのに何故なのだろう。首をかしげる。

同じマイルの使い方で、「ウッドマイル」というキーワードもある。フードマイルと同じ。日本の木材自給率は2割を切り、ほとんどが外材に頼っているのが現状らしい。それではいけないぞという考え方。やはり焦点は輸送エネルギーの地球に対するインパクトを懸念している。ちなみにウッドマイルズ研究会のトップページには「家を建てる木材を地球の裏側から輸送するのに必要なエネルギーはその家を建てるためのすべての部材を作るのに必要なエネルギーに匹敵します」と警鐘を鳴らしている。森林国日本なのに何故なのだと首をかしげる。

私も何故大量の輸送エネルギーを使って輸入されてくる木材が、近くの山の木よりも安くて豊富に手にはいるのだろうかという疑問はずいぶん前から持っている。以前、『なぜ○○はあんなに安いのか?』で書いたのだが、結局国策が原因なのだろう。国際関係でお金を回すということも大切だろうが、地域でお金を回すという昔ながらのやり方が地球環境を悪化させないのだろうと思う。

やはり、売り手として一番売りやすい「早い安いうまい」が目先の商売として成り立つから流通手段を選ばず世界中から一番●いものを仕入れるのだろう。私もあの本やあのCDが欲しいと思えば近所の本屋やCDshopに行かずamazonだし。あっ。コピー用紙が切れそうだ...アスクル。ネットですべてが手にはいる。便利が地球環境を脅かしているのだとも言える。この生活スタイルを変えていくのは言うは安し行うは...だ。そうそう。母の日だと思うと自分の足で店に行かず。ネットで検索。困ったものだ。


●2007.04.23(月)

かわいい2歳と5歳の女の子をつれたお母さんが「葉山。木・風・猫の家」(我が家)を見学にやってきた。昨年ネットで本サイトを見つけてそれ以来いつかは見てみたいと思っていたらしい。5歳の女の子はもう子供というよりはおかあさんのよう。玄関先で父にあったので、帰りがけおばあちゃんにも挨拶していきたいという。それを伝えると、母が出てきて挨拶。髪の毛がかわいいねと女の子にお世辞を言われにたにたしていた。もう5歳で心をつかむ心得ができているのか。かわいい。いつか私たちで力になれるときがくるのを楽しみにしている。


●2007.04.24(火)

二日前、銀行用のダミープランと見積もりをFさんに渡していた。本日、銀行からオッケーの連絡が来ましたと。早い。土地の決済が6/末。それまでに詰められるところまで詰めておこう。願わくば土地が自己所有となったところで着工できるのが一番建て主にとって負担が少ない。建て主にとってローインパクトなやり方を模索していくのも職能。


●2007.04.25(水)

1000万落としのスタディ。お聞きした予算に近い範囲で基本設計を進めていこうとしていたが納得されなかった。であれば、自分の望むすまいの価格を知ってみるのも良いと思い、建て主にもそれを伝え予算遙かオーバー覚悟であい見積もり。予想通りの展開。これは急がば回れ。建て主の性格にもよるがSさんはこれで納得して前に進めると感じていた。粛々とスタディを重ねる。


●2007.04.26(木)

葉山。総見積額3000万弱。打ち合わせ結果。実行予算額60万弱。どういうことだと思うだろうが想定内だ。リフォームをしたいがどこをどう手をつけて良いのかわからないという。徹底的にやると新築以上に費用がかかりますと冒頭に伝えておいた。住み慣れた愛着ある我が家ではなく、中古住宅に手をリフォームしたいというリクエスト。それも構造をメインに再生させたいとのこと。優先順位を私なりにつけて複数項目のリフォームを提案。それにそれぞれ見積もりをつけたのだ。すべての工事をやることは想定していない。単独で実行でき複数の場合は重なっている費用を削除できるという見積もり。打ち合わせを重ねるにつれ中古購入のリフォームは難しいと実感する。しかし、町場密着の「あかひげ先生」になるためにはこんなことはよくあることと高楊枝でいかなければなるまい。


●2007.04.27(金)

GW直前。ラジオはどこもその話題でもちきり。今年のGW。息抜きスケジュールは1日だけ。独立以来はじめてのこと。ほとんど今まで悠々と休みを入れていた。しかしながら忙しいことは自営業者にとってはありがたいこと。終日1000万落としのスタディ。1000万見積もり金額を落とすと言っても悲観していない。苦難の道であればあるほど建ちあがったときの喜びは大きい。それを信じてもくもくとやる。素材は質素にしても空間の豊かさは確保したい。


●2007.04.28(土)

午後。近所の建て主とバーベキュー。何度も仕事の予定が入りそうになりながら堅持。ベビーカーを押して3人で行く。住まい始めて5ヶ月。全く問題ないとのこと。不動産担当のSさんも加わりそれまでの苦労話や世間話に花が咲く。正月以来昼真っから焼酎をあおる。気がつくと夕暮れ。GW唯一の息抜きが終わる。


●2007.04.29(日)

建て主と終日コスト調整打ち合わせ。道が狭いために地盤補強工事に予算が喰われ思うように予算にはまらない。前日工務店社長に見積金額で食い下がる。社長曰く。結局大きいからねえ、予算に見合った計画をしないと。それはわかっているが空間の豊かさを実現したいのも設計者のコンセプト。自分でできるところやより質素にできるところを探しながら終了。来月早々地鎮祭。いよいよコスト調整の山場を迎える。


●2007.04.30(月)

ふた冬を終えた建て主のすまいを訪問。都内に建築予定のFさんご家族をご案内。我が家同様、針葉樹合板で造られた内部空間を昭和一桁生まれのお母様が気に入る。補強コンクリートブロック造のあらわし空間には抵抗感があっても合板打ちっ放しは抵抗無いらしい。百聞は一見にしかずだ。我が家と同じ素材と言うこともあり、私も居心地がよい。合板といえどもすがすがしい木の洞窟にいる感覚なのだろう。気がつくと夕暮れ。双方建てたときの話が尽きない。


●2007.05.01(火)

二日前、土地の契約に当たり現地にて最終確認を不動産の担当者と立ち会いお願いしたいと言われていた。重要事項説明書に目を通し大きな問題はないと現場で確認。翌日の4/30無事に契約できましたとメール。私も契約に立ち会うように予定調整していたのだが、不動産業者が私の立ち会いを拒否したらしい。こんな経験ははじめて。まあ。そこの社長は強烈な個性の持ち主なので私が気に入らなかったのだろう。隠し事せず私は本音でずばずば言うから。


●2007.05.02(水)

頭の中では熟していたプランをマックに落とし込む。2週間ほど前、建て主交えての打ち合わせの時点でほぼ見えていた。その後、寝ながら食べながらほかの打ち合わせをしながら熟成させてきた。それを一気にはき出すようにまとめにかかる。2階がメインのフロアーなので階段の位置でプランの印象が大きく変わる。眺望の関係から2階をメインとしているものの1階玄関の印象を強めたい。前回打ち合わせで薪ストーブ導入が必須となったので、1階玄関&薪ストーブ土間案を模索。1階は個室と客間。路地のような土間をしつらえ旅館に舞い込んだような印象をスタディ。


●2007.05.03(木)

北側の玄関をあけると一間まぐちの土間7〜8M先。一番南に配置された薪ストーブがアイ・ストップとなる。その両脇に個室(旅館の客室)が並ぶ。ふたプラン造っていくがこの案に決定。無駄な空間がそのすまいの個性を決める。無駄を省くと不動産チラシにあるような不特定多数用の建て売りプランになる。その一見無駄と思えるような空間を自分のものとできるかどうかがプラン決定の大きなキーになる。はやいやすいうまいだけで物事をとらえると生活は潤わない。それだけを追求していくとやがて地球崩壊までつながってしまうことを今気がつかなければなるまい。薪ストーブは贅沢品ではなく、質素で地球にローインパクトなやり方の一つだと思う。それを楽しみながらすまいの象徴にしてしまう。そこまで建て主には説明していないが、薪ストーブは『ウォーム・マイルズ』の筆頭だ。

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