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●2010年02月07日(日)

藤沢市片瀬山の住宅計画を着手。現地を見に行く。鎌倉山から藤沢市に抜ける途中、大きな山を宅地造成した住宅団地がある。坂のある町。幾度となく抜け道として通ったことがある。私はその坂のある町がすきだった。実際に住宅街に入ってみると日曜日にかかわらずわりと閑散としていた。ところどころ更地もある。全体的におとなしい印象だ。高度成長期に宅地造成され、世帯主の世代交代が行われている真っ最中なのだろう。車を使わない熟年世代には少々坂のある町はきついかもしれない。町の中の各通りから富士山が見え隠れする。しかし、その町のほとんどのすまいは富士山を無視するように建っていた。

●2010年02月08日(月)

現在、ヨーロッパに居住されている方から葉山近辺での土地探しを依頼されている。小豆島や伊豆などを探してみたがピンとこなかったらしい。それで私の友人に相談すると葉山は良いということで私が土地探し用心棒にノミネートされた。ヨーロッパで定年を迎え日本に終の棲家を求めるという。グローバルな話。都会や国際線に近く、洋風文化度が高い田舎となると葉山あたりはよい候補地だろう。タイミング良く終の棲家が見つかるとよいが。

●2010年02月09日(火)

知り合いの不動産営業から葉山近辺の土地情報をもらう。ここのところずいぶんと土地の価格が下がってきている印象を受けるが、「海が見える」条件が入ると売り主は強気だ。物件にもよるが、多少条件が悪ければ、40万/坪。まっとうな条件になるとやはり80万/坪はくだらない。「海が見える」という条件でも、ネズミのヒタイ程度に見えるモノから、家の中から釣り糸を垂れられるようなモノまで千差万別。景色が良く、富士山が見え、山坂でもなく、適度に街の機能と隣接となるとそうそう簡単には出会えない。2週間後に一時帰国するのでタイミング良く理想のすみかに出会えると良いが。

●2010年02月10日(水)

逗子。確認申請の大詰め。一通り書類を整える。葉山。基本設計の下準備。詰めてきた基本計画を整理し耐力壁の算定をする。地震や風ともに建築基準法の1.5倍から2倍の壁量をもくろむ。あっというまに一日が終わる。子供時間に比べて大人の時間はかなり早く進むとの記事を新聞で読む。ほんとにそう感じる。

●2010年02月11日(木・祭)

世間は休みの模様。一日マックの前で仕事。気の抜けない時間が過ぎる。それにしても寒い。ちょっとした隙を見つけて海までロッドを振りに行きたいが寒いので腰が引ける。仕事量と釣りのモチベーションは反比例する。今年に入ってまだ魚をさわっていない。せっかくショアの友人から「これ釣れるよ!」ともらったルアーがあるのに試せていない。久しぶりに真空管に火を入れる。やっぱりいい。ネットラジオの音源ながらベースの胴なりが耳に心地よい。

●2010年02月12日(金)

午前中電話が鳴る。聞き慣れない声。「香住さんいますか?」。昨夏に桜木町で行った建築家イベントのサンスケでうちの鈴木が接客したお客様からの電話。一緒に見て欲しい物件が出てきたのでどうかという打診。喜んで翌日に予定を入れる。午後。逗子の建て主と最終打ち合わせ。最終変更を確認。

●2010年02月13日(土)

氷雨。みぞれまじり。午前中葉山の基本設計。それにしても寒い。先週急遽仕込んできた薪が心強い。午後。横浜。私鉄ながら駅そばで110万/坪。値頃感。住環境も悪くない。リフォームか新築か。依頼主はリフォームを希望されるが真意を問う。多少の上乗せで新築ができるのであればそうしたい。本音が聞こえる。リフォームの場合、よほど特別な事情がない限り予算は低くしたい。木造かつ築30年以上経過している場合、いくらリフォームしても資産価値はあがらない。資産としてみるのではなく歴史の継承とか、予算はないがどうしてもそこに住みたいなどの理由がない限りお金をかけるのはもったいないと思うのだ。

●2010年02月14日(日)

午前中。鎌倉。初めてお会いする建て主と現場調査。今は都内に住むが生まれ育った鎌倉に戻り、終の棲家にしたいという。日だまりが心地よい場所で2時間ほど現場で立ち話。いろいろな思いをお聞きする。セットバックしなければならない古い石垣。予算的なハードルは高いが思い出のつまったふるさとにどこまで迫った提案できるか。私も楽しみにしている。夜。日韓戦。岡田ジャパンにがっかり。早々に就寝。



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