●2010年03月09日(火)
大学の先輩からメールで訃報が舞い込む。私の大学時代の恩師のさらにその恩師のS先生。享年82歳。東京大学の建築学科教授を退官されたあと、神戸芸術工科大学を設立され学長もされていた。私がまだ20歳そこそこのころ、東大vs芝浦工大vs理科大で野球かなにかの試合をやり、その後大学脇の河原でS先生も交えて酒を飲み、大いに騒いだ記憶がある。S先生は逆立ちが得意ということで、私も一緒になって逆立ちして歩く競争をした記憶がある。私はまったくかなわなかった。80歳を過ぎてからもブログならぬ「文文日記」を日々更新されていて、たまに私ものぞいてはその精力的な活動に元気をもらっていた。倒れる直前まで元気に活動されていて、その後のスケジュールも一杯つまっていたというので、さぞ残念だったと思う。しかしながら、ある意味元気で活動されていてぽっくりというのは全くの理想型だ。できるならば、私もそうありたい。S先生楽しい河原での時間をありがとうございました。
●2010年03月10日(水)
鎌倉の案件。最終の詰め。このまだ寒い時期、エアコンに頼らない「夏をもって旨とすべし」のすまいはイマイチ現実感が沸かないがきっちりとコンセプトを踏襲してゆく。四方八方からそよいでくる微風をヒトデのように伸びた壁で絡め取ってしまおうという建築。電気エネルギーに頼らずに、直射日光を避けながら、そよぐ風と一緒にひとなつを過ごしてゆく。過度に高断熱高気密されることなく、自然体で過ごしてゆけるように仕掛けていきたい。
●2010年03月11日(木)
久しぶりに仕事明け地下室に潜る。ジャズというよりはロックな時間を過ごしたくFreeでオールライトナウを浴びる。タイトなドラムスとポールロジャースのしゃがれ声が体に染みる。300Bのシングルアンプは嫁いでしまったので、EL34のPPアンプでA7と対峙する。PPアンプはアコースティックなジャズではなく、ロックなエレキサウンドが意外と良いなと。そばに転がっていたクィーンを久々に回す。何度聞いてもクィーンはノンジャンルなすばらしい音楽だと感心する。久々に調子に乗って音圧を浴び耳を怪我してしまう。
●2010年03月12日(金)
今週前半、5年ほど前に葉山で引き渡した建て主を訪ねた。コンクリートスラブに埋め込んだ架橋ポリエチレンパイプの蓄熱式床暖房のランニングコストとその使い方をヒアリングするため。5年も経過するとその使い方にも慣れ、日々の様子をお聞きすることができる。結果、7000円/月程度のLPG代で床暖房を使いこなしておられた。建築面積15坪ほどの3階建て。局部的に補助暖房は使っているようではあるが、1階床に埋め込まれた床暖房でおおむねまかなっているようだ。その使い方は、AM5:00〜AM8:00の3時間タイマーセットし、夜は帰宅されてから3時間ほど追加暖房する程度で日々過ごされていた。ねらい通りの結果で使われていた。それにしても、趣味の音楽もの(ギターとオーディオ)にはさらに進化していて、床暖房の話しはそこそこにアルコール片手に夜更けまでお邪魔してしまった。みぞれ交じりの雨の中帰る。
●2010年03月13日(土)
鎌倉材木座海岸。砂嵐。軽トラにも容赦なく砂と風がたたきつけられる。海のそばに住むのは快適さと厳しさが共存する。海だけではない。自然の近くに住むということは、その自然の恩恵にあずかるだけではなく、厳しさも受け入れないとやっていけない。鎌倉の奥の方に打ち合わせに行くと、風はそこそこあるが海岸べりの厳しさはなかった。やっと土地利用計画の方針が見えてきた。昨年夏から粛々と進めてきたが、やっとプロジェクトの方針が見えつつある。スローライフビレッジ。自然の厳しさもにらみながら、自然体でいきてゆける集落をつくるのが目標。
●2010年03月14日(日)
葉山。風の建築。素材の打ち合わせ。基本設計が終了し、現在合い見積もり中。施工業者さんから見積もりが出てくるのを待つ間。素材を検討する。プランの修正にまで話しが及ぶ。見積もりが出たあと、現実的な予算配分の中でプランも大きな展開を見せるだろう。戻り、録画してあった建築家安藤忠雄のTV番組を見る。幼少の頃の話しをベースに、現在の彼の姿の理由をあぶり出そうとするモノ。けんかっ早く、常に廻りと衝突してきた映像の終わり。最後にインタビューアー。「すばらしい建築を造ってきましたが、安藤さんはどんなすまいにお住まいですか」と。「いやあ。アパート住まいですよ。私が設計した建物なんかにはとてもまともに住めませんから」と。思わず私は「なにを!卑怯者っ!」と叫んでしまった。大学病院では診察を受けません。だってあそこは実験場でしかなく、病気を治すところではありませんからというどこかで聞いたような言葉とダブってしまった。
大学の先輩からメールで訃報が舞い込む。私の大学時代の恩師のさらにその恩師のS先生。享年82歳。東京大学の建築学科教授を退官されたあと、神戸芸術工科大学を設立され学長もされていた。私がまだ20歳そこそこのころ、東大vs芝浦工大vs理科大で野球かなにかの試合をやり、その後大学脇の河原でS先生も交えて酒を飲み、大いに騒いだ記憶がある。S先生は逆立ちが得意ということで、私も一緒になって逆立ちして歩く競争をした記憶がある。私はまったくかなわなかった。80歳を過ぎてからもブログならぬ「文文日記」を日々更新されていて、たまに私ものぞいてはその精力的な活動に元気をもらっていた。倒れる直前まで元気に活動されていて、その後のスケジュールも一杯つまっていたというので、さぞ残念だったと思う。しかしながら、ある意味元気で活動されていてぽっくりというのは全くの理想型だ。できるならば、私もそうありたい。S先生楽しい河原での時間をありがとうございました。
●2010年03月10日(水)
鎌倉の案件。最終の詰め。このまだ寒い時期、エアコンに頼らない「夏をもって旨とすべし」のすまいはイマイチ現実感が沸かないがきっちりとコンセプトを踏襲してゆく。四方八方からそよいでくる微風をヒトデのように伸びた壁で絡め取ってしまおうという建築。電気エネルギーに頼らずに、直射日光を避けながら、そよぐ風と一緒にひとなつを過ごしてゆく。過度に高断熱高気密されることなく、自然体で過ごしてゆけるように仕掛けていきたい。
●2010年03月11日(木)
久しぶりに仕事明け地下室に潜る。ジャズというよりはロックな時間を過ごしたくFreeでオールライトナウを浴びる。タイトなドラムスとポールロジャースのしゃがれ声が体に染みる。300Bのシングルアンプは嫁いでしまったので、EL34のPPアンプでA7と対峙する。PPアンプはアコースティックなジャズではなく、ロックなエレキサウンドが意外と良いなと。そばに転がっていたクィーンを久々に回す。何度聞いてもクィーンはノンジャンルなすばらしい音楽だと感心する。久々に調子に乗って音圧を浴び耳を怪我してしまう。
●2010年03月12日(金)
今週前半、5年ほど前に葉山で引き渡した建て主を訪ねた。コンクリートスラブに埋め込んだ架橋ポリエチレンパイプの蓄熱式床暖房のランニングコストとその使い方をヒアリングするため。5年も経過するとその使い方にも慣れ、日々の様子をお聞きすることができる。結果、7000円/月程度のLPG代で床暖房を使いこなしておられた。建築面積15坪ほどの3階建て。局部的に補助暖房は使っているようではあるが、1階床に埋め込まれた床暖房でおおむねまかなっているようだ。その使い方は、AM5:00〜AM8:00の3時間タイマーセットし、夜は帰宅されてから3時間ほど追加暖房する程度で日々過ごされていた。ねらい通りの結果で使われていた。それにしても、趣味の音楽もの(ギターとオーディオ)にはさらに進化していて、床暖房の話しはそこそこにアルコール片手に夜更けまでお邪魔してしまった。みぞれ交じりの雨の中帰る。
●2010年03月13日(土)
鎌倉材木座海岸。砂嵐。軽トラにも容赦なく砂と風がたたきつけられる。海のそばに住むのは快適さと厳しさが共存する。海だけではない。自然の近くに住むということは、その自然の恩恵にあずかるだけではなく、厳しさも受け入れないとやっていけない。鎌倉の奥の方に打ち合わせに行くと、風はそこそこあるが海岸べりの厳しさはなかった。やっと土地利用計画の方針が見えてきた。昨年夏から粛々と進めてきたが、やっとプロジェクトの方針が見えつつある。スローライフビレッジ。自然の厳しさもにらみながら、自然体でいきてゆける集落をつくるのが目標。
●2010年03月14日(日)
葉山。風の建築。素材の打ち合わせ。基本設計が終了し、現在合い見積もり中。施工業者さんから見積もりが出てくるのを待つ間。素材を検討する。プランの修正にまで話しが及ぶ。見積もりが出たあと、現実的な予算配分の中でプランも大きな展開を見せるだろう。戻り、録画してあった建築家安藤忠雄のTV番組を見る。幼少の頃の話しをベースに、現在の彼の姿の理由をあぶり出そうとするモノ。けんかっ早く、常に廻りと衝突してきた映像の終わり。最後にインタビューアー。「すばらしい建築を造ってきましたが、安藤さんはどんなすまいにお住まいですか」と。「いやあ。アパート住まいですよ。私が設計した建物なんかにはとてもまともに住めませんから」と。思わず私は「なにを!卑怯者っ!」と叫んでしまった。大学病院では診察を受けません。だってあそこは実験場でしかなく、病気を治すところではありませんからというどこかで聞いたような言葉とダブってしまった。
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