■ 葉山の一日+電車男2

いろんなことがあった葉山での一日。

●9:30
朝一番、葉山の現場で打ち合わせ。はじめての業者と待ち合わせ。事務所を出る前に、打ち合わせ用のコピーをとろうとしたが、紙詰まりで遅々。待ち合わせ場所に着いたのが9:40。すぐに携帯に電話すると「ず〜〜っと、まってました（怒」嫌〜な予感。とても感じ悪いので、すぐに現場に。こっちは軽トラなんで、狭い道でもすいすい。案のじょう、最後の狭い道で、立ち往生。おまけにどこかこすったらしく、「この話無かったことにしてくれ！」で終了。後味悪い一日の始まり。

●事務所に戻り、デスクワーク。斜面建築が最近多い。まじめにやると、予算オーバーになることも多々。でも、まじめにやる。建て主の財産なのだ。社会財産にもなる。世界遺産には・・。（私の中では全部世界遺産なんだけど。）

●ネットのご近所さん（といっても私が設計したお客様なのだ）が、アイヌに興味を持っているとのことで、前に茅ヶ崎の平野さん（建て主）から借りていた『アイヌの本』『アイヌ神々と生きる人々』をぱらぱら。北海道出身の私だが、いまさらながらに驚嘆する。おそるべし。アイヌ。『物文化でしかない日本人。精神文化のアイヌ。さりとてアイヌも場所的くくりで言えば日本人』

●17:00
ず〜っと気になっていた髪の毛。バーバーに行く。行くと店主が客がいない店の脇でカマを研いでいた。そこに近所のおやじがやってきて植物談義。「中に入って涼んでてよ〜。」「はいよ〜」って返事。『葉山の小径』が置いてありぱらぱら。葉山の別荘建築の歴史と魅惑的な小径の案内本。なかなか面白い。１０分ほど読み、スポーツ新聞にも手が伸びる。中村俊介がスペインに本格移籍ほお〜〜。読み終わったところで、店主が店に入ってくる。これが、葉山時間なんですよねえ。急いでいない。だから、本も新聞も読めた。行くときまって葉山事情に詳しい店主との会話を楽しむ。今日は、かの日影茶屋で『お祭り』をやるという。床屋の奥さんや娘さん達が、なんだかわらわらあわただしい。そのお祭りで娘さんが太鼓をたたくのだという。

●19:00
葉山に住み始めて12年目。縁がなかったので日影茶屋には行ったことがない。今日と明日はフリーで入れるらしい。地元の葉山民への恩返し的なイベントのようだ。早速行ってみた。行くと、『葉山。木・風・海・空の家』のご家族と遭遇。この前はスズメバチで交流したが、今日は日影茶屋で交流。MRちゃん似顔絵を描いてもらうんだと大張り切り。日影茶屋の中庭を開放して、夜店が並んでいる。実はこの夜店、みんな日影茶屋の自前。普通のお祭りの屋台ものにはあまり手が伸びないのだが、今日は食べた。日影茶屋の出す屋台なのだ。冷やしそばとかつお飯。400円ずつ。上品でうまい。さすが。で、車で行くのはteam-6%に反するので私は自転車で行く。最近ほとんど乗ったことない自転車。太ももが痛くなる。おまけに、鍵をお祭りの会場に落としてしまった。なんかついていない一日。でも、家に戻ると日影茶屋から電話。『鍵ありましたよ〜』。ついているのか、ついていないのかわかんなくなってきた。この日影茶屋のお祭り明日もあるそうです。葉山の人は絶好のチャンスですね。中に入ったら、100円でうちわを買うこと。それに景品がもらえる番号がついています。一等は日影茶屋のお食事券10000円分（だったか）。

●22:00
電車男（TV番組）を見る。今回も泣ける。なぜ泣けるのかを分析してみた。それは、ズバリ「アンサンブル」「共同作業」の難しさ、楽しさ、うれしさにぽろっと来るのだ。日頃、設計の仕事をしているので、お客さんとの共同作業から始まり、現場では監督、職人、何十種類の立場や考え方が違う人たちと共同作業する。設計者に好意的な人ばかりではない。それを建て主の代理人として、なんとかまとめ上げていく。はじめて会う職人さんはたいてい設計者を「せんせ」と読んで手もみをするか、無視に走る。そんな出会いでも最後にはみんなにこの仕事にかかわって良かったと思ってもらえるように設計者も努力する。そんな日々の苦しさ楽しさおもしろさがかぶってしまって、電車男を見るとぽろりと。

今日は、いい一日だった〜。
そんな毎日を葉山で過ごしていきたい。