これから、横浜までこの講習を受けに行ってきます。
地震直後、地震により被害を受けた建築物が余震などに対して引き続き安全に使用出来るかを判定するための資格です。まったくタイムリーな時期なのでしっかり受けてこようと思っています。
詳しくは、追記で書きます。[11:30]

[2005.07.27 20:45追記]

正式名称は、『神奈川県震災建築物応急危険度判定士』。建築士であれば講習を受けると認定される資格です。基本的に大規模地震発生後、被災した市町村単位で災害対策本部がつくられます。その対策本部からその地区に登録済みの応急危険度判定士が招集されます。その応急危険度判定士はボランティアで駆けつけ、被災した建物の安全性を判定していきます。地震後、余震で倒壊するおそれがある建物や、その周辺の様子をチェックし、余震による二次災害を防ぐのが目的です。それ以上でもそれ以下でもありません。その建物、あるいは建物周辺は安全か危険かを判断するだけなのです。


050727k1.jpgそのチェック項目は、大きく外部からの目視判定と内部の目視判定に分かれます。外部の判定で危険と判断されれば、内部の様子はチェックしません。というより、中に入れないのでチェック出来ないのです。また、チェックリストは構造別に『木造』『鉄骨造』『鉄筋コンクリート造』に分かれます。どの構造が安全かというのは無意味な視点で、建築基準法の根拠になっている以上の想定外地震がおこれば人知は無力です。どの程度の規模で、大規模地震と判断されるかは、その時々で異なるでしょうが、今日の講習資料から察するに、震度5弱以上の地震で大規模地震と判断されることになりそうです。先日の7/23の地震でもある地域では震度5弱のところもあったようですので、大規模地震の一歩手前だったようです。


被災した建物は、様々な視点によるチェック項目から判定され3つに分けられます。一般生活者にとってもその判定結果は、被災後の貴重な情報源になるので知っておいた方がよいと思いますので紹介します。

050727p1.jpeg『調査済』-INSPECTED-
このみどりの紙が貼ってあれば、「この建物の被災程度は小さいと考えられます。建築物は使用可能です。」と判定されたものです。基本的にそのまま被災後も使用出来る建物として認められた建物に貼られます。

050727p2.jpeg『要注意』-LIMITED ONLY-
このきいろの紙は、「この建築物に立ち入る場合は十分注意してください。応急的に補強する場合は専門家にご相談ください。」と判定された建物です。立ち入る場合は十分注意してくださいと書かれてあっても、安全性を保証しているわけではありませんので、立ち入ることは自己責任になります。

050727p3.jpg『危険』-UNSAFE-
このあかい紙は、「この建築物に立ち入ることは危険です。立ち入る場合は専門家に相談し、応急措置を行った後にして下さい。」と判定された建物です。一見、崩れそうもなくしっかりしているように見える建物でも、数十メートル離れた高層ビルが崩れかけそうになっているとしっかりしている建物にもこの判定が下ります。建物単体ではなく、周辺状況も考慮されている場合もありますので、素直に読み取ることをお勧めします。


この『緑』・『黄』・『赤』は、信号機と同じと覚えておいて下さい。緑色はほぼ大丈夫。黄色は注意。赤は危険。交通信号機そのものです。私達は「葉山逗子三浦」の行政管轄に登録されることになります。大規模災害時はボランティアとして日頃のアウトドア遊び経験を生かしたいと思っています。しかし、そんな大規模地震が起こらないことを祈っているのですが、講習会でも「もうそろそろ来ます!」と統計を見せられ強く言われました。やっぱり備えあれば憂い無しというところでしょうか。

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最後に、スライドで実例写真が数十枚映され、
「これはB、これはC、これはBにみえるけど、この亀裂の入り方はC・・・」
と、延々と被災建築写真をみていきます。
だんだんと、免許更新で事故現場のビデオをみさせられているような気分になってきて
「もう、二度としません!」と反省したくなります。(^^;)
別にナニをしたというわけではないのですが・・

来月は「木造住宅の耐震診断と補強方法」についての講習会に参加します。
おそらく、現行建築基準法の水準にみたない住宅を、どのようにして守るのか、という話だと思います。

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