今年の夏以降、心にぐっと響く2枚のアルバムに出逢った。二つとも、別々の友人からの紹介だ。二人とも音楽を愛する音楽人間からのもの。

それだけなら、私の愛聴盤が2枚増えただけで話は終わる。しかし、昨日真空管オーディオの専門誌「管球王国Vol.38」をぱらぱらめくっていると、最終ページにアンプ試聴のためのアルバムにそれらが同時にノミネートされていたのだ。あらためて、感心したのでここに紹介する。


B0007OE3MKテイク・ラヴ・イージー
エラ・フィッツジェラルド&ジョー・パス エラ・フィッツジェラルド ジョー・パス

ビクターエンタテインメント 2005-03-24
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▲1枚目は、ジャズ界の大御所二人のデュエット。ボーカルはエラ・フィッツジェラルド、ギターがジョー・パス。今年8月の終わり、我が家にレコードいっぱい持って遊びに来た友人がおもむろに『これもいいよ』と差し出したCD。1曲目がはじまる。思わず私は『おっ!楽器だ』とつぶやいてしまった。エラの声から曲が始まっていた。私もエラの若い頃のベストアルバムは持っていたのだが、正直あまり魅力を感じていなかった。
私が聴いたことのあるエラとは全く違っていた。しぶ〜い、ジョー・パスのギターと緩急自在のボーカル。一発で気に入った。オーディオのチェック用としてもいい。エラの口が大きくなく自然にそこで歌っているようにはなかなか調整出来ない。しかし、そんなことはどうでもよくなるくらいに心に響くのだ。


B00005HKS0大全集?黄昏のビギン?
ちあきなおみ

テイチクエンタテインメント 2000-08-23
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▲2枚目は、ちあきなおみの「黄昏ビギン」。この曲は、この秋サラリーマン時代の後輩が結婚するお祝いに先輩が贈った曲。私は、その後輩をお祝いしようと小さなパーティーを企てた。その時参加するメンバーに『おめでとうソング』を募ったのだ。それらの曲を私が編集して当日のBGMに仕立てることになっていた。推薦者の先輩は根っからのジョーク好きなので、新婚さんに「たそがれ〜」とは渋〜いジョークでもかませるのかと思っていた。
しかし、前もって送られてきたそのアルバムを聴くとその軽い気持ちは一気に吹っ飛び、ちあきなおみの世界に魅了されたのだ。特にアルバムタイトルにもなっている「黄昏ビギン」はアコースティックなバックにしっとりと絡みつくようなねばっこくも重くないボーカルがなんとも素敵だった。四十路と三十路のカップルの結婚お祝いには騒ぎすぎない渋〜いおめでとうソングだったのだ。
部屋のあかりを少し落として、グラスを傾けながら目をつぶりたくなるようなアルバムだ。


偶然にも別々のルートで知ることになった二つのアルバム。それらが、真空管オーディオという切り口でも同じ舞台にあがっていた。とても、貴重な出会いをしたのだとうれしくなってしまった。
良いものは良いというあかしだろう。
もちろん、後輩の結婚パーティー用のBGMにエラ・フィッツジェラルド&ジョー・パスの「テイク・ラヴ・イージー」も添えておいた。


▼実際の「管球大国Vol.38」では、「エラ・フィッツジェラルド&ジョー・パス・アゲイン」が取り上げられている。

B000000XJ7Fitzgerald and Pass...Again
Ella Fitzgerald with Joe Pass

Pablo 1990-10-25
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▼ コメント(4)

お勧めのテイク・ラヴ・イージー買いました。
控えめなギターとエラのボーカルが解け合うようで、
雪の降る静な夜に聴くと、ん〜いい感じ、、、
403Aで聴くと、エラの口が少し大きめですが、
新作の樽miniSPだと等身大の本人が浮かび上がります。
アンプは、SV-9T。
口の大きさも原寸大に聞こえます。
あまりに声がリアルで、若い女性のボーカルが聴きたくなります。(^^;;

windsさん、こんばんわ。その節はお世話になりました。
今年は大雪で大変なんじゃないですか?

>雪の降る静な夜に聴くと
いいですねえ。しんしんとした夜に薪ストーブの脇でエラとジョーがやってくれる。想像しただけで身震いがします。

樽miniSPだと口リアルサイズですか!う〜〜〜ん。
広葉樹のフローリングサンプルいっぱいあるんで今度造ろうかなあ。樽miniSPは予約でいっぱいみたいだから。(爆

>若い女性のボーカルが聴きたくなります。(^^;;
そうは言わずに、ちあきなおみもいいですよ。あかちょうちんに行きたくなります。

今日の昼間は、すごいブリザードでした。
10メートル前方は、視界ゼロ。
気温マイナス12度。
20年ぶりの寒い冬だそうで、、、
樽miniSPは、ボーカルがすごくリアルですが、5センチというユニットが、
人間の口の大きさとほぼ同じなので、そ〜かも。
広葉樹を10〜12ミリ厚に削って、自作もいいですね。

>5センチというユニットが、人間の口の大きさとほぼ同じ

う〜〜ん。なるほど。
そういえば、A7だと口がでかいでかい。(爆
基本的にPAですからね。映画館ででっかい顔を見ながら聞くにはちょうど良いのかもしれないですねえ。

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