夏至は太陽が天球上で最も北に位置する日です。北半球ではこの日に太陽の南中高度が最も高くなり、昼間が最も長く、夜が最も短い日となります。  東京(北緯35度)の場合、夏至の日の太陽の南中高度は78°もあって、まるで頭の真上から照りつけているかような感じとなります。冬至の時の太陽の南中高度は32°しかないので、その差は46°もあります。  太陽の南中高度の違いは、太陽の通り道である黄道が天の赤道に対して23.5度傾いていることによって起こるものです。これはいいかえれば地球の地軸が黄道面に対して23.5度傾いているということで、この傾きが四季の変化を生みだしているのです。  つまり、太陽高度が高くなる夏至を過ぎると熱い夏が訪れ、太陽高度が低くなる冬至を過ぎると寒い冬がやってくるというわけなのです。実際には太陽高度の変化と気温の変化にわずかなずれがありますが、これは地球を取り巻く大気が暖まりにくく、冷めにくい性質を持っていることによります。

6月21日 夏至の日の太陽より

夏至は一年のうちで太陽光の入射角がもっとも大きい日。入射角がもっとも小さいのは冬至。建材にする木を伐るには一番良い日だ(新月の木)。夏至と冬至の中間が春分の日と秋分の日。これらの太陽の動きを知ることで太陽光とうまくつきあうことができる。暑い夏の日は深く張り出した庇で陰をつくり、寒い日は低く入ってくる太陽光をうまく部屋の奥まで取り込む。そうすることによって石油エネルギーに頼らず、自然エネルギーで家の中の温度を快適に保つのだ。どの程度庇を出せば良いかは太陽光の入射角度を知っていれば比較的簡単に割り出せる。

しかし、若干の注意が必要。夏至は一年で一番暑い日ではない。日本ではだいたい7月下旬から9月初旬がもっとも暑い。秋分の日は9/20頃。夏至から秋分の日の中間くらいの入射角を目標に庇の出と高さを決めることが肝要だ。春分の日は3/20頃。体感的には4月頃までお日様の直射がありがたいのでその塩梅も考慮して庇の出と高さを決める。ただ、庇だけが入射角をコントロールするのではない。庇のないすまいの人は窓の外(←ここが肝心。内部につけるとすだれに当たった熱は部屋の中に入り込む)にすだれを下げるなどして、夏の直射を遮ることは可能だ。ヨーロッパなどでは、冬の直射を最大限取り入れるために庇はほとんど付いていない。夏にオーニングを使って直射を遮っている。オランダやイタリアを旅するとこの日よけのオーニングが外装に彩りを加えている。古い外壁とカラフルなオーニングが街を味わい深いものにしているのだ。なんとかあの家の中から伸縮自在のオーニングで外装をデザインしたいと思っているのだが日本では手に入らない。(造るか...)

ところで、我が3階テラスのひょうたん、トマト、ニガウリに事件が起こっている。ひょうたんは葉っぱに病的な白い斑点が。トマトは謎の幼虫に実をひとつ食われてしまった。蛾かアゲハチョウの子供と思われる奴が青い実に頭を突っ込んでいたのである。ニガウリには無数のアブラムシのようなごま塩軍団が張り付いており葉っぱがしおれていた。トマト頭突っ込み虫とごま塩軍団には、焼酎の水割りを吹き付けて退散を目論む。明日には急性アルコール中毒で逝っているに違いない。せっかくの無農薬自家菜園なので薬は使わないのだ。昨年はブドウに大量の虫が付いてブドウは全滅。今年はまだ虫が付いていないので秋にはワインができるかどうか楽しみにしている。自然とつきあうのは、意外性がありとてもワクワクするのだ。

ガンバレ日本!奇跡を起こしてくれ!
(妙にトルシエのTV露出が気になっている...)


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▼ コメント(2)

先日、歯医者さんの待合室で雑誌を読んでいたんですが、

バイオリン作りの匠のお話で、バイオリンに用いる樹は、
新月の晩に切るそうです。それは、月の引力が最小で、
樹脂分が樹の管(ハッキリ名前は覚えていませんが、
水などを吸い上げる道)に最小分しか上がっておらず、
樹の管が空の状態であり、その結果、樹を乾かして、
バイオリンに用いれば響きがよい。と言う物でした。

ウインズさんの樽スピーカーが響きが良いのは、
樽の状態で、ウイスキー(エタノールが)が樹の管の中の
樹脂分を抽出し、その後、乾燥させてアルコール分が蒸発し、
樹の管が空になるので、響きが良くなるのかな・・・・と、
待合室で一人考えていました。

良いバイオリンの材料も、太陽とか月の動きと関係している
のですね。奥が深い。

goronさんのSP用の瓢箪も新月の晩に、コッソリ収穫した
方が良いのかも?!

どこの世界にも極める匠っているんですね。いい話ですね。
この新月の時の木を使ってものを造るというのは迷信や気の持ちようという世界とは違って科学的にきちんと説明ができそうな気がします。おそらく。
新月、満月かかわらず、大潮の時は出産が多いと言うことも聞きますので、月との関係で引力が地球上の生物になにやらかなり目に見えない力を与えるんだと思いますねえ。

ウィスキー樽に使われたオーク材(楢材)を使ってスピーカーをつくるというのは、やはり長年ウイスキーとつきあってきて安定した木がやがて乾燥した場合、木の中の樹液がどれだけ残っているかというバランスだと思います。たまたま、そのバランスがいい音につながるかもしれませんね。昔、木場では海水につけて丸太を乾かしていました。海水につけて乾かしているんですね。不思議です。どういうことかというと、海水と樹液の浸透圧の関係で海水につけていると樹液と海水が交換されるのだそうです。樹液は海に、海水は樹幹に。海水につけていると樹液は重いので交換が進むと丸太が上にあがってくるのだそうです。それを陸にあげると水分は簡単に蒸発して狂いのない乾燥材ができるらしい。樹液は木の中にあると空気中に材木をおいていても感単に乾燥しない。そういう理由で長い間、海水につけておくのだそうです。おそらく、ウイスキー樽にもそんな木とのネゴシエーションがありそうな気がしますね。

>goronさんのSP用の瓢箪も新月の晩に

おおお!忘れていました。そうですね。新月のひょうたんはまさに樹液を落としきって寝ている最中なので最適かもしれません。いい着目点です。ありがとうございます。

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