今日は暖かかった。薪ストーブは昨夜から休止状態。それでも、今日は家中、20℃をキープ。我が家は特別な断熱材は使っていない。ロックウールの75mm程度。それでも、一定温度をキープできている。
主暖房は薪ストーブのみ。日当たりは悪い。それでも、寒くない冬を過ごすことができる。これにはちょっとしたコツがあり、いずれそれをまとめようと思っていた。やっとそれがまとまったので、お知らせする。
基本的には当事務所で設計したお客様用。他の住まいでは実用的ではないかもしれない。気になる方は下のPDF書類をクリックしてダウンロードしてください。
■ ー 冬の住みこなし方 ー(PDF書類)
この中には基本的な冬の住まいこなし術が記載されているので、ここではポイントを紹介する。
POINT1 → 家の中の建具はすへ?てあけっは?なしに。
トイレ、浴室も。
特にお風呂の窓をあけて換気しないこと。
※ とにかく家の中の熱は、外に出さないこと。これだけで、地球にローインパクトな冬が実現できる。
POINT2 → 一度暖めた空間は冷え切らない工夫を
POINT3 → 無垢の木も蓄熱します
※ 以前、『気を入れ替えるために窓を開けたいのですが?』と聞かれたことがある。できるだけ、室内の熱は外に出さないようにする方がよい。しかし、朝一番とか窓を開ける習慣がある場合などは、開け放しても大丈夫。すまいの中の各部・各素材にしっかり蓄熱されているので、短時間の空気の入れ換え程度では冷え切ることはない。冬は熱を蓄えるという概念を持つようにしたい。
●2006.11.18(土)
建築家登録しているOZONEからメール。OZONEが発行している「自分らしい家」という雑誌がある。来年3月発行の第6号で「自然・緑と近いすまい」というテーマで我が家「葉山。木・風・猫の家」を取り上げたいとのこと。喜んで引き受ける。今となっては当たり前だが、屋上庭園の意義と木造で屋上庭園を実現する際の留意点を伝授したい。
●2006.11.19(日)
薪を用意していないお客様へ「エコブリケット」の情報を収集。すると輸入元のダッチウエストジャパンで「クリスマスキャンペーン」。平成18年11月1日から平成18年12月25日までに注文したお客様には、ツールセットをプレゼント。12月に完成する2件のすまいはダッチウエストから薪ストーブを仕入れる予定。問い合わせると快く適用可能とのこと。タダでもらえるものはもらっておかない手はない。早速申し込む。
●2006.11.20(月)
先週、現場調査を行ったリフォーム物件の写真が工務店から届く。たまたまカメラを持って行かなかったので、工務店に甘えてしまった。築25年過ぎの現場は良好。土台はシロアリにやられていなく、外壁に目立った亀裂もない。限られた予算を有効に内部に投入できそうだ。歴史を刻んだすまいは手を入れてゆくことでさらに歴史を刻んでゆく。
●2006.11.21(火)
薪ストーブハウスのプラン作成。山場を迎える。敷地に対してすまいはめいっぱいではないので、外部の扱いでプランの方向が決まる。外部空間は駐車スペースの扱い方で、プランの方向が変わってくる。薪ストーブハウスの場合は、薪をどこで造るか、どこに保管するかも重要な要素。薪割り場、薪ストック場、薪を補充あるいは灰をすてる一連の流れも面倒くさいモノにしたくない。これは実際に薪ストーブを使っている私ならではのリレーションのこだわりだ。
●2006.11.22(水)
予定では明日のプレゼン資料が出来上がっていて、親をMRI検査に連れて行く予定だった。しかし、土壇場までねばりたく、電車で行ってもらうことに。先月末、母がめまいがして眠れなかったというので、総合病院に連れて行った。本人は病院嫌いのこともあり行かないと言っていたが、何もなければそれはそれで安心できると説得し連行。結局、たいしたことではなかったが、念のためにMRIでも撮ってみますかということに。父が連れ添って追浜まで行く。結果は11/29出るという。何もなければよいが。
●2006.11.23(木)
最終ギリギリまでねばって葉山を出る。いろんな可能性を持った3プランを持ってハンドルを握る。企業相手にプレゼンテーションしていたサラリーマン時代。プレゼンには3案持って行くことが多かった。私の上司が言うには、1案だと「あとは?」になり、2案だと「2者択一では方向が見えない」、3案あると「どれにしようか...」になり、それ以上だと判断がつかなくなるのだ。とおそわった。大学の恩師に「だから3案つくることが多い」と酒の肴にしたときに「一球入魂じゃないのか?」と。ビジネスライクすぎるので、私の思いがしっかり伝わらないぞと言いたかったのだと思う。やり方は人それぞれだ。初期のプレゼンでは、可能性を引き出すことに集中した方が良いように思う。無事にプレゼンが終了。車窓を開け潮風を感じながら葉山に帰る。
●2006.11.24(金)
土地探しのディレクション。同行し家付き中古物件を見る。以前、築浅のすまいを売って新たにすまいをつくる案件があった。その時、売り手側のお客さんの気持ちが痛いほどわかった。売れなければ新たなすまいは実現しない。できるだけ高く買ってもらいたい。買う方はできるだけ安く買いたい。売り手が必死で愛想をする。買い手は必死にあらを探し買いたたこうとする。どちらも真剣勝負。なので、私は現場では特に感想は言わなかった。それがプロとしての礼儀である。お客様と二人になり感想を言うと「健康な老人っていうことね。」と。
●2006.11.25(土)
現場打ち合わせ2件。年末には引っ越しする。2件ともほぼ順調。私も完成するのがとても楽しみだ。どちらも、薪ストーブと囲炉裏がある私ならでは、いやお客様ならではのすまい。街に突然挿入されるそのすまいは可能な限り「葉山に前からあったようなたたずまい」を目指している。建築中のそのすまいをクリーニングしに来た年配のおばちゃんが「昔はみんなこうだったのよねえ。いい家ね。」と言っていたらしい。また、外壁が仕上がったトラディショナルモダンデザインを前に腰を伸ばしてしばらく見上げる老婆を見かけた。うれしい瞬間である。
●2006.11.26(日)
先輩ご夫妻が来葉。遊びに来てくれた。サラリーマン時代、私は環境デザイン、先輩は企業戦略デザイン。ジャンルが違っていたのでずいぶんお世話になった。ちょうど、私より一回り上。ずいぶんと白くなった。この夏、同胞の企業戦略家を亡くしていたこともあり、禁煙続行中らしい。Tさんのぶんまで長生きして人生を楽しむんだと言っていた。見習わなくてはならない。
佐山さん
こんにちは。家に蓄熱という話、目からうろこの気持ちです。我が家も、オール引き戸のワンルームですので、さっそく実践してみます。ところで、「薪がないときは、これ」というのは何ですか? 「エコブリケット」のことでしょうか。
大沢さん、こんばんわ。
24時間風呂のようにいったん暖まってしまえば、少しのエネルギーで適温をキープできますので、エネルギー浪費をおさえられます。
エコブリケットは使ったことがないのですが、薪が足りなくなったらいずれお世話になろうかと思っております。
製品仕様を見る限りよさそうですねえ。
■ ー 冬の住みこなし方 ー(PDF書類)
↑この中で、一部誤記がありましたので修正しました。
プリントアウトしたかたはもう一度ダウンロードし直していただけますようお願い致します。
訂正箇所(3ページ目最終段落)
×:すまい全体か?蓄熱している暖房中間期以降は、それほと?気になります。
○:すまい全体か?蓄熱している暖房中間期以降は、それほと?気にならなくなります。
佐山さん
どんなものか試しに、エコブリケットを少しばかり注文してみました。とりあえず、なんとか、いまある乾いていない薪を来シーズン用に回せるとよいのですが・・・。
私の試算では、灯油を買うよりも安く上がりそうだったけど。
どんなもんでしょうね。
使用感を是非お聞かせください。
楽しみにしておりま〜〜す。