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久しぶりに新月伐採をやります。2003年の冬至にやって以来たまたま機会がなかったのでやっていませんでした。今年は数組の来年工事のお客様がいらっしゃいまして、お話しをすると皆「是非行きます!」と。いうことですので喜んで敢行することにしました。
この行事は年に一回しかできません。冬至の新月。木が水分を落としきっていて、それも木がまったく無防備に寝ているスキを狙って伐り倒します。参加者で御神酒を捧げます。『今後は私たちがあなたを大切に使っていきます。そして、あなたも私たちを見守ってください。』と祈りを捧げ、そこにすまう家族のためにチェーンソーを入れます。
本来は、構造材全ての木を新月伐採できると良いのですが、今の神奈川では高価なものになってしまいます。行政の整備を待ちたいのですが、人に任せているわけにはいられないので、大黒柱やシンボルとなる柱一本だけを伐り倒しに行きます。

何故、そんなことをするのかというと、はやりお金を神奈川で廻したいのです。地球環境をなんとかとか、神奈川の林業を何とかしたいとか、そんな大げさなことではありません。神奈川に住んでいるのですから、神奈川が元気になって欲しいのです。結局は神奈川県に住んでいる自分のため、家族のためです。家を建てるときには大きなお金が動きます。そのお金をできるだけよその県やよその国に廻さないでゆきたいのです。単純です。たったそれだけで、神奈川県が元気になれるのなら、貢献したいのです。銘木と言われる木はありません。でも、神奈川の気候を知っている神奈川の木があります。『今後は私たちがあなたを大切に使っていきます。そして、あなたも私たちを見守ってください。』その気持ちだけで充分今まで60年〜70年生きてきた木は応えてくれます。家族を見守ってくれます。


要領は以下に記載しますので、来年すまいを考えている方は是非応募してください。ど〜んと倒れる我が家の木を見ることはとても良い記念になると思います。


・日時:第1回目 2006.12.20(水)新月 9:00~12:00を予定
    第2回目 2006.12.23(土) 9:00~12:00を予定
・場所:神奈川県南足柄市で待ち合わせ(追ってお知らせ致します)
・費用:無料 すまいの計画が出来上がったときにその材木代を見積もりに入れます。
    来年梅雨前まで、葉枯らし(自然乾燥)をします。
    その保管代や特別な費用はありません。
    12cm×12cm×6Mの杉あるいはヒノキとほぼ同じ単価で購入頂けます。
・応募:メールか電話で佐山宛にご希望の日時をお知らせください。
    佐山建築研究所 佐山へのメール m.sayama@mac.com
    佐山建築研究所 電話 046-877-1091


▼ 木を選んでチェーンソーを入れる。

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▼ 切り口を皆で愛でる。これからよろしく!と愛でる。

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▼ 記念に根本の輪切りを持って帰る。

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●2006.12.03(日)

オープンハウス予定の現場に二組をご案内。午前中はリフォームのお客様。私のコンセプトを理解頂く。お渡ししていた完成物件のファイルとずいぶん違う。真っ白いすまい2件。コルビジェが好きでいつかは手がけてみたいと思っていたモダンコンセプト。正しくご理解頂けただろうか。午後。薪ストーブのある山小屋をご希望の御家族をご案内。真っ白いインテリアを前にディテールを説明。建具の取っ手。通気性を考慮した押入やクロゼットの建具。細かい部分は現場を見てもらうしかない。小さな部位のデザインに住み心地の良さが出てくる。

●2006.12.04(月)

早朝から堀内の現場。原付で行く。温度がずいぶん下がっている。我が家にいる限りではわからない。今朝も薪ストーブのおかげで室内20℃をキープ。現場では悩んでいる3層吹き抜けにしつらえるキャットウォークの最終打ち合わせ。監督と大工さんと納得いくまで詰める。事務所に戻る途中、先週末お客様が申し込みを入れた土地に寄る。朝8:30。現地から見える海は輝いていた。富士山も。葉山ではもう海の見える土地は限りなく少ない。その土地も他の区画の家が建つと海がどう見えるかわからない。しかし、風致地区であるために、外壁を隣地から1m離さなければならないので最悪の状況は想定できる。カメラマンがやるがごとく指ファインダーで状況を切り取ってみる。価格と場所性、ここで坪90万は悪くない。

●2006.12.05(火)

あさって「藤沢湘南台。木・風・離れのある家」の最終撮影予定。カメラを準備しようと手入れをはじめると異変。ファインダー内ゴミが付着。撮った映像に映らなければいいやと思っていたが、試し撮りすると影。やばい。キャノンのサービスに走る。横浜。着いてさあカメラバックをと思ったらない!原付のかごに入れたままだったと気づく。葉山にとんぼ返り。盗まれていなかったので事なきを得る。がっくりしながらも、もいちど横浜へ。帰りにCD2枚を購入。これがびつくり。ビートルズの新譜。新譜ですよ。ビートルズの。ジョージ・マーティンとその息子がアップルにあるマスターテープをひっくりがえし、再編集したモノ。好きな人はもう聴いているかもしれない。これがたまげたもんで、かなりの秀逸。私はリンゴのドラムソロから始まるゲットバックがたまらない。地下にこもってアルティックのA7で耳に怪我をするのを気を付けながらたしなむ。よほど音源がしっかりしているのか、生々しい20代の若者のエネルギーが見事に再現されていた。ビートルズはさすが!と乾杯。

●2006.12.06(水)

来週我が家で取材予定のライターが下見に来る。OZONE「自分らしい家」の発刊は3月ですから、クリスマスイルミネーションは...。やはりて下見に来てもらった甲斐があったというモンだ。さっくり我が家を見てもらう。その後、堀内と一色のすまいも御案内。葉山でなければできえなかったデザインを見てもらう。そのライター、湘南スタイルを立ち上げて独立したという。葉山スタイルにピ〜ンときただろうか。世界共通のモダンスタイルからバナキュラー(土着)なデザインへと変身したコルビジェを知っているなら「ややや!」と思ってもらえるに違いない。葉山でいくべきデザインは「葉山スタイル」だ。欧米スタイルや間違っても清里スタイルではないはず。どんどん、葉山の面影がなくなっていくことに危機感を感じている。私もたった15年ほどしか住んでいないが、できることなら漁村らしい昔ながらの葉山をのこしてゆきたい。よその土地に行ってそこの良さは昔ながらの街並みがあるからだということを感じているから。私が葉山に定住したきっかけも良い意味で漁村だったから。葉山のすまいのあり方を外装というデザインのあり方でしばらく模索していきたい。

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現在の新月伐採の予約状況は次の通りです。

2006.12.20(水)〜伐採予定二組
2006.12.23(土)〜伐採予定二組(見学予定一組)

両日ともあと2〜3組は伐採可能です。
12/17(日)まで受付けます。
見学のみや雑誌の取材なども受け付けます。
是非、佐山までお問い合わせください。

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