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昨年秋から、近所の海で竿を出すことを再開した。葉山に引っ越してきた15年ほど前は、海っぺりの特権で毎日いそいそと磯や堤防にに出かけていた。が、さっぱり釣れないので、船やボートにシフトしていた。それが、ひょんなことからまた近所の磯、堤防巡りを始めた。エギング(アオリイカ釣り)から始まり、沿岸のルアーシーバスの面白さを知ったからである。15年前のように近所の堤防で夕まずめに期待し竿を出していると、漁港の漁師さんが「もう、帰れ!」という。「ん?(前はよかったじゃあないの...)」「警察が来るよ。いいから帰れ!」「しばらく来ないうちにずいぶん変わったですねえ」と文句を言う。その漁師さん、「釣りができるところと漁港をしっかり分ければ良いんだ。無駄税金をかけて堤防を増設したけどつかえるもんじゃあない。」と逆に文句を聞く立場になってしまう。そのうち、警察がパトロールに来た。「ずいぶん、厳しくなったですねえ。警察署長が替わったんですか?」と皮肉るも。いや、昔からここは立ち入り禁止ですよ。としゃっきりしない。


そんな記憶も消えない昨年暮れ、ある言葉を目にした。『ソーラス』だ。気になり調べていると以下のような概要。
以下、『改正SOLAS条約の発効で釣り場が消えた』さんのサイトから引用。

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 1927年、北大西洋上で起きたタイタニック号沈没事故を契機に定められた「海上における人命の安全のための国際条約」が『SOLAS(ソーラス)条約』です。2004年5月現在、146カ国が批准しています。
 この条約はこれまでも船舶や港湾設備の発展、海上交通の安全確保などに合わせて改正されてきました。2004年7月1日発効の 改正は、2001年9月のアメリカ同時多発テロを契機に、国際テロの阻止を目的として、船舶および港湾施設の設備や保安体制などの強化義務が盛り込まれて います。SOLAS条約には保安基準が定められており、その基準を満たした保安対策を施すことになります。各国が独自の判断や基準で対策を行うといった内 容ではありません。
 テロリストの目的は直接的な破壊活動によって人命を奪ったり、直接的な経済損失を与える事だけではなく、狙った国の国際的信用を失墜させる事、人心攪乱 や国論の分断なども目的です。このようなテロ活動を阻止するために、保安対策を強化するように改正されました。

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上記のサイトを読み進むとなるほどと合点がいくことが多い。今まで釣り人は他人の迷惑を顧みず、やりたい放題だったのではないか。釣り人も真意を理解して遵守することをしたほうが良い。SOLAS条約に便乗して、釣り人を閉め出している漁港も多いという。理由は釣り人のモラルの低さからくることだ。自分で出したゴミは持ち帰る。これは当たり前。自分の命は自己責任で。これは浸透していない。どんな場所でも海あるいは川で釣りをする際には最低ライフジャケットを身につけよう。また、危険を回避する努力をする。ひとつの事故が多くの人たちに迷惑をかけ、その場所から釣り人が閉め出されてしまう。そうすることで、ようやく釣りという遊びも「きちんとした大人の遊び」に昇格していくのだと思う。今日も立ち入り禁止ではない磯にいくと、破損してしまったルアーの破片がこれ見よがしに落ちていた。フック(針)もついていた。子供がさわったら。鳥がくわえてしまったら。考えるときちんと持ち帰るのが義務。それさえもできない釣り人がいかに多いことか。身の安全を自己責任で守ることに加えて、自分が遊んだ場所は来たとき以上にきれいにして帰ろうではないか。是非とも、E国のように紳士のたしなみにまで、釣りを昇格していきたいと思う。結果、フィールドはもっと多くなるのではないか。

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