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1999年に完成した「住宅建築-17 「横浜。木、風、水草の家」OMソーラーハウス基本設計」の建て主ご家族と富士山の麓で一夜をともにした。故・犬社員春呼の友人達との気心の知れたキャンプにお誘いしたのだ。実はこのキャンプ今まで私が設計者として関わった犬好きな建て主達と何度も行っている。今回もひなみちさんご家族りんさんご家族が参加している。

水槽の家のご家族とは完成後年賀状だけのお付き合いだった。3年ほど前にいただいた年賀状にキャンプをはじめましたと書かれてあった。いつか行きましょうねと私が返信を書いていた。その年賀状にはコーギーの姿もあった。春のキャンプのお誘いがひなみちさんから来た。もうそろそろ参加者も全て決まるという頃。「あっ。水槽の家...」誘ってみようと思い立った。電話した。娘さんが出た。当時5歳くらいだったか。今は中学3年生。「佐山です...お久しぶりです」「あっ。(知ってるヒト...)お久しぶりです」。翌日。お母さんから電話。キャンプ参加成立。

実は建て主ご主人は私の弟と紹介しても誰もが信じるくらいの激似。キャンプ当日、富士山の麓で再開。10年ぶり。「(おっ!)薄くなりましたねえ。(と思わず口にしてしまう)」「しょうがないでしょ(笑」という私も脳天から薄くなってきているのだ。全く10年前と変わらない波動に感謝しつつ。アウトドアの心地よい空気の中、夜が更けていった。10年ぶりの会話はとても心地よくその年月さえも感じさせないほどで、この仕事をしていて良かったなあと思いながら杯を交わしていったのだ。

建築設計の中でも住宅設計を本業とする人で関わった建て主とは完成後一切関わらない(関われない)という人もいるらしい。代表格は、M脇檀さん。すばらしい住宅作家ながら、完成した建て主とは一切交流しないという(本での情報)。私の場合はできるだけ交流していきたい。一期一会を大切にしていくと一生のお付き合いができる方とも巡り会う。住宅設計の仕事は、建て主設計者ともどもプライベートな部分まで入り込んでプロジェクトをまとめていく。そこでの出会いはビジネスというよりもプライベートな出会いなのだ。仕事と割り切ってやっつけるような仕事ではない。こちらも真剣。それ以上に建てる方は真剣。真剣勝負の二人三脚をやると一生のお付き合いになるのが当然だと私は思う。完成10年目のパーティーを是非やりましょうとお誘いいただいた。そのことはこの仕事をやっていく上での誇りであり、原動力なのだ。面白いですねえ。この仕事。

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